OECとは Organization of Eating and Coffee
(食事および喫茶に関する世界機構)
何をいきなり思ったか。
急に遠足にいくことになった。
目指す目的地は「キューピーマヨネーズ工場」。
内容は簡単。マヨネーズがどうやって作られるかを見学しに行くのだ。
今頃になって、こんな社会科見学に興味を持つなぞ、
よっぽどのマヨネーズ好きか、幼少時代に不真面目で、
残した未練のリベンジかのどちらかであろう。
メンバーはこのような人間で構成された。
SAKRA.JPでおなじみの山口フォトと坂下日本/香港。
そしていつも側から応援してくださっている
ナゾプロダクション社長 ヨシイさん。
基本的に3人の共通点はこれだ。
1、 平日昼間、ヒマ(ちなみにこの後すぐ山口フォトは就職)
2、 ガシガシ動き回れるマウンテンバイクを持っている
3、 好奇心が多少なりともある
工場の見学は予約制となっており、我々は朝10時からのアポが取れた。
つまり、15分前の9時45分に東京都調布市にある
「キューピー仙川工場」に集合せねばならない。
ニホンコンは、この日、照りつける太陽の中、8時に家を出た。
さて、この工場は、京王線仙川駅からすぐ近くという、
アクセスの便利なところにある。にも関わらず、我々一行は自転車で集合。
小一時間自転車をこいで、山口フォトと合流。
無事到着した工場の、正門横にある「待合室」で待機。
さっそくうかれ始めるニホンコン。
だってもうそこは大なり小なりのキューピーとキューピー製品が並ぶ、
100%キューピーワールドなのである。
正直、キューピーちゃん大好き!なワケでもないが、ほら、あれと同じよ。
ミッキー狂ではないが、ディズニーランドに行くと「ミッキー!!」と
手を振ってしまう、あの気分と同じ。
しばし、事務員さんと「キューピーちゃん人形」の話をしつつ、
高揚気味で残りのメンバーを待つ。
「ガチャ・・(しーん・・)」
そこに入ってきたのは、毛穴という毛穴、
汗という汗すべてから酒臭を放ちまくって、不快指数が異常に高い男性1人。
そう、我らの最後のメンバー、ヨシイさんであった。
言葉だと、なんて単純かつ陳腐な表現になってしまうのか!と、
我が身の表現力のなさを嘆きたいが、この登場の衝撃は、ただならぬものがあった。
「ヨシイさん、くっさーーーーーーーっ!」
まるで孫がおじいさんの口臭か何かを指摘するように、
「イヤさ」をあらわに表現するニホンコン。
「どーしたんですか?ヨシイさん??」
その点、デリケートな山口フォトは、質問の仕方も丁寧だ。
「眠れなくて、朝までお酒を飲んでいたら、こんなんに・・・」
ニホンコン推測するに、多分こうだ。
仕事柄、遊び柄、普段から超夜型人間のヨシイさん。
朝まで仕事、または遊んで、昼前くらいまで寝る。
こんな生活パターンの彼の辞書に「朝10時前に集合」なんて言葉は存在しない。
どうしよう、ちゃんと起きれるかな →
じゃあ今日は明日に備えて早く寝よう →
ん?どうした?うまく眠れないぞ! →
じゃあお酒を飲めば眠くなるかも →
ん?どうした?眠くならないどころか、どんどん酒が進むだけだぞ! →
どうしよう、眠れないよ眠れないよ。
で、明け方を迎えるという、最悪パターンに陥ったのだろう。
しかも、二日酔いで起きたその足で「自転車をこぐ」。
30分ほど走って丁度うまいことジューシーな汗と体内で発酵された酒が
ブレンドされ、体から抜けはじめたところに、我々が出会ったわけなのだ。
そして、我々一行は、いや正確にいうと「健康な2人と二日酔い1人」は、
事務員さんに言われるがまま、のろのろと工場内の会議室に入っていったのだった。
妙に広い会議室に通され、今日の見学メンバーが全員集まった。
全員といっても老夫婦と子連れのおかあさん2組と、我々のみ。
向こうからしてみたら、うちらは相当気色悪いメンバーだったと思う。
だって、いい年して、こんな時間に夏休みの小学生みたいな格好で来てるし。
しかも1人具合悪そうだし・・
しばらくして、説明係のおねいさん(以下キューピー嬢)が入って来る。
水色つなぎの工場服を来て「おおっ!きたきた、見学っぽいよね!」と
1人テンションが上がるニホンコン。
キューピー嬢は、私たち一行よりも若そうで、でもしっかりしていて、
この時間に働いていて、水色のを着ていて(まだ言う)、
ニホンコンなんかよりずっと大人に見えた。
「それでは最初に、スライドを見てもらいますー」
げ、そう来たか・・・
ニホンコン、こういう場面は苦手。
なぜかというと、「起きていられる自信がない」
正味10分くらいの紹介ビデオだったと思う。
5分までは見てた・・ような気がするが。
暗かったので、他のメンバーがどうだったかは知らないが、
どうやらそのビデオの内容(5分まで)によると、
この工場では、1分間に600個のタマゴを割る機械があるそうな。
それが大量生産の秘訣であり、
証拠として今やどの家庭の冷蔵庫にもマヨネーズがある。
これは楽しみになってきたぞー。
ウキウキしながら、山口フォトもニホンコンも
「写真イッパイ撮ろうーっと」と思っていた矢先
「ここから先は撮影禁止となりますので、ご了承ください」
と、キューピー嬢。
え?え?どーゆーこと?
工場見学に写真が取れなくてどーすんのよ!と思いながらも、
ここは従うしかない、よく見て、そして目に焼き付けておこうと誓う。
見学が始まった。
やたらと階段のアップダウンが多く、そして細い廊下を通りながら、工場脇に出る。
何をどうするのかさっぱり分からない機械が、いくつも、いくつもあった。
さっきから気になっているのは、ヨシイさんがずっと無口でぐったりしていること。
無理もない、外ならまだしも、ここは紛れもない
「マヨネーズを作っている工場」なのだから。
辺り一面立ちこめる油だの、タマゴだのの匂いに、気分を悪くしている模様。
「大丈夫・・」というヨシイさんのか細い返事を「鵜呑み」にして、
ニホンコンは元気よくキューピー嬢の横をぴったりついて回る。
すると、目に飛び込んできたのは、
あの「1分間に600個機」であった。
グルグル回るオタマみたいなのが沢山あって、
そこにタマゴがどんどん割られていく、そして黄身と白身と殻に分けられて、
黄身だけはホースみたいなところに吸い込まれるようにして、
立派なマヨネーズとなるべく別室に送られていった。
山口、坂下、両者大興奮でガラスに額をぴったりつけるように、
その機械を食い入るように見つめる。ここで言っておくと、
山口フォトは「機械」が大好き。さすが男の子なんだろうけど、
携帯やマックやら、その最新機器の利便性について、
量販店の店員に勝るくらいの知識と愛情を持って、目をキラキラさせながら、
よく話してくれたりするのだけど、
いつもさっぱり分からなかったりするんだよな私ゃ。
600個機の話に戻ろう。もう、興奮も最高潮。
何がどーなってんの?タマゴがぐるぐるしてて、
下に受けオタマみたいなのがあって、でもどうやってキレイに分かれるの?
あああー、そうこうしてるうちに、もう次のタマゴたちが来ちゃったじゃないかー、
あー、そして割られていく・・白身はどこに行くわけ?
あ、オバサンが殻を取り除いたぞ。
と、もう見どころ満載で、楽しいこと、楽しいこと・・・
と、その時遠巻きから見ていたヨシイさんは、
「このグルグルが最高潮に気持ち悪かった」と、後で漏らす。
その後は、実際のマヨネーズ詰めの瞬間を見たり
(これがもう早すぎてドコ見ていいか分からなく、また興奮)、
あとは袋詰めとか、キャップとかの梱包などを見ていたのだけど、
このセクションでの作業が今日はお休みだったのもあり、「見学」のみ。
ちなみに、あのマヨネーズの口の『星形』は、先に蓋をしてから、
熱で星形に溶かすとか。へぇぇえぇぇえぇぇ・・・
そんな一連の流れを見終わった後、会議室に戻る。
「何かしつもんはありませんかぁ〜〜?」とキューピー嬢がみんなに尋ねる。
「しーーーーーーーーーん・・・」
日本は、というか、私が育ってきた環境では、いつもこうだ。
自発的に発言をしたりとか、質問をしたりすることは、一切なかった。
ただ、もう私たちは挙手をすることで冷やかされたり、
質問をすることでガリ勉と呼ばれる年頃でもない訳で、
「分からないことを専門家に聞ける」いいチャンスが目の前にあり、
これほどラッキーなことはないのだ。
そういえば、最初に貰ったパンフレットを見ていて、
見学前から気になる商品がひとつあった。
それは「キューピーマヨネーズ、キューピーハーフ、キューピーゼロ」たち
と並んで、1人だけ少し色素の濃い人が。それは
「チーズネーズ」
チーズとネーズがどうしたんだって??
これは聞きたい!というか食べたい!!
さっきからずっと横の山口フォトに
「早く聞きなよー、聞きなよー、早くー」とつつき回す。
自分で聞かないところが所詮セコい、ニホンコン。
山口フォトがおもむろに手を挙げ、
「あのー すいません。チーズネーズってあるんですけど、これは・・・?」
と質問。
キューピー嬢、質問が出たことに喜びながらも、
マヨネーズにチーズが入っているものだと、
まあ、いうなればそのまんま答えてくれた。
しかも、お客様相談室に電話をすれば、
自宅付近のどのスーパーでチーズネーズが売られているかも教えてくれるとか。
また、この会社の正式表記は、ユが大きい「キユーピー」ってことも、
プチトリビアな情報として教えてくれた。
へー、いいこと聞いたなー。
なんて思いながら、帰りの玄関まで送られる。
玄関には、申し合わせたように「キューピーグッズコーナー」のかごがあり、
ここだけ限定!みたいな見た事もないキューピーやら、何やらが沢山あった。
我々もここでキューピーのタマゴマラカスを購入。
このマラカスをプレゼント!
締め切りは9/15日
ここから坂下宛に
「マラカス祭り」という題名でご応募ください。
当選者は抽選後、こちらからメールでお知らせ致します。
いやー、勉強になったねー。なんて工場を出た時は、まだ「10時40分」
何をしてんだか、うちらは。
というワケで、この日は「小学生の夏休み」のような、
でも、私たちも大人になり「紙の入ったお財布」と
「よく走れるマウンテンバイク」が
プラスされた贅沢な一日を送る事になったのだった。
その2へ続く
いままでのOEC報告
指令1
OECカレー屋を調査せよ!
指令2
OECシュークリーム屋を調査せよ!
(現在まとめ中)
その他
指令以外のOECお店
元々は、フチドル(隔週水曜日)の中で、大分の郷土料理「とり天」の紹介をした際に
「美味しい!」というのを、ただただ音が何となく、そう聞こえるという
だけで「OEC!」と書いてしまったのです。その「OEC」っていうのがなんとなく、
国連機関の略称みたいにも聞こえるので、
「じゃあ、国連機関ってことに」ってな具合に発足!
あ、OPEC(石油輸出国機構)をオペックとかって読むみたいに、OECも!
とかって考えないでくだいね。「オエック」とか、なんかマズそうじゃん。
お出かけする時にはこの「OEC!」のページをプリントアウトしておけば、
もう、食事の時迷わない!っていうコーナーにする予定ですので。
文中に出てくる意味不明の数字の謎とは!
1度で2回楽しめるOECの秘密「スージー」の詳細はこちら!
「OECを読んで行ってみましたよ!」のお便りも大募集です!
どんな味だったか報告よろしく!
報告は
こちらから。(610宛に)
610 Presents 「フチドル」ANNEX「OEC」
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