第35回 写真教室の その後やいかに

痛かった1週間は過ぎ去ったものの、
あまり回復していないという、ニホンコンです。
連日連夜の忘年会と、サヨナラ会で、寝不足と、胃をヒリヒリさせている毎日。

今日は、私が細々と通っている写真教室の話。
たしか第28回でお話したことがある、その教室。
第1回は芸術の話で、とっても興味深く、我が写真道を
どう突き詰めていくか、続けていくかを考えさせてくれるいいキッカケとなりました。

私が通っている講座のセンセイは、かなり幅広くいろんなことを教えてくれます。
と、同時に幅広く、私たちに選択肢と考える時間を与えてくれます。

この「選択肢」と「考える時間」てのが
自分と向き合うようで、結構辛かったりするのだが。

ま、アメちゃんと軽〜いムチみたいな講座です。

この間の講座でやったのは
「フォトコラージュ」

横文字でいうと難しいのですが、要はこうです。
既にある写真を組み合わせて、自分の作品を作る、ということ。

どんなものかというと、自分で写真を撮るのではなく
A雑誌などから、写真を沢山沢山切り取って(形やサイズは問わず)
それをA4サイズほどの紙にコラージュ(糊付け)して自分のひとつの表現としてまとめる、
というもの。

「短時間で風景を切り取る、見抜くのも、技のひとつです」
先生はこういった。

また、
「沢山の風景の中から、何を選ぶかで、自分の主張=現在思っていること」
というのも整理できます。と。

そして、私たちは先生が持ってきた山のような「TIME」誌や
uNATIONAL GEOGRAFIC」誌やらの雑誌をぱらぱらとめくりながら、
1時間で作品を創りあげるべく、だまって作業していたのだった。

結構難しいんです、これが。
悩みましたね。

常日頃から「戦争反対!」とか「男女平等!」
とかを熱くうたっていれば話は別なんだけど、
毎日「お腹すいたと騒ぐ」とか「ニキビができて発狂」しているニホンコン。

いきなり作品をつくれ
しかもアナタの主張を
しかも「1時間」で

ていうのは、「ウソウソ、イヤイヤ、ムリだって、私フツーだし」
と、いきなり弱腰になってみたりする。

ニホンコンは、弱気になるとどうなるか
これは、尋常な気持ちをもった人であれば結構あてはまると思うのだが
「人のことが異常に気になる」
のである。

いつも、ニホンコン イズ ニホンコンでありたいと思うのだが
うまくいかないときや、自信がない時には
「うまくいってそう」な人の活動てのがすごく気になったりする。
雑誌に載っていたりなんてのは、結構そうで、
HPなんかで「個展やるので来てね〜」なんていうのを見た暁には、
割に打ちひしがれていたりする。

だから、自分でもよく分かるのだけど
人のことが気になっている時期は、ああ自分は何も産み出してないんだな、
というサインとして受け止めている。

今回は、私が選んだ講座なので、
もう逃れることはできないと、覚悟を決め。

んで、一旦頭を真っ白にして、とりあえず目についた写真を夢中で切ることに専念してみる。
パッとアンテナにひっかかったもの、片っ端から全部。

んで、切っていく間に、「ん、なんか『このテ』の写真が多いぞ」と思ったら、
そちらの路線にハンドルを切っていきながら、自分をのせていく。

だんだんリズムが分かってくると、そうそう、コレヨコレ!
なんていいながら、途中くらいから、最終形を見据えながら切れたりする。

面白いのは、この作業をしていると、普段自分が何に注目してるのか、
何が気になっているのかがすごくよく分かるのね。

ニホンコンはというと
まあ、自分でもそうだろうなと思ったのだが
「人」だったんです。
しかも、「人」が「笑ってる」ところ。

タイムリーにも莫大な2誌の中には、戦争の話題がとても多く掲載しており、
それにまつわる報道写真もかなりの数だった。

ただ、ニホンコンはまーったくそんなものにはひっかからず。
無心にヒトヒトヒト・・・と、切っておりました。

もう、その頃には、他の人が何をどう切ってるかなんて気にならず、
むしろ自分の作品を仕上げることに夢中で紙の山に埋もれておりました。

その頃センセイはというと
ハサミを忘れたといって、ビリビリと慣れた手つきで雑誌をやぶっていき
ああでもない、こうでもない、と2、3作品作っていたようだ。

かなり短い時間の中ですが、なんとか形にしたのは、これ。


(LOVE×PEACE)

一応下には、人を使って
「L×P」
と創ってみたつもり。

自分はこれまでも、そしてこれからも「ハッピー」な「人」
の写真を中心に写真を撮っていくんだろうな〜、
なんてぼんやり考えながら創ったものです。

よくよく見たら、隙間があるとか、前の景色、背景の遠近がない、
とか先生にはいろいろ問題点やら改善点を指摘されましたが、
ま、最初はこんなもんだろう、これからこれからと思いました。

これ、やってみると結構面白いんですわ。
ハサミとノリと貼付ける紙があればできるし
材料は雑誌があればオッケイ。

サクラのイベントで、みなさんとこんなのやろうかな〜。
なんてぼんやり思ってみたりしました。

そうそう、その「サクラのイベント」なんですが。
トップページにもあったかもしれないけど、
ちょっと告知。

1月17日〜1月24日の1週間(日曜は除く)、渋谷のカフェにて
「飛び出すサクラ」が繰り広げられます。
HPっていう、相手が見えないコミュニケーションから、実際自分たちが作り出す空間へ。
是非来てみてください。

当日は、多分純朴そうな人々がいたら、
それがサクラの人々ですから声をかけて下さい。
お知らせポストカードも出来ましたので、
ニホンコンあてにメールを頂ければ切手を貼って送りますヨ。


12月9日 サカシタニホンコン
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