第177回「袖触れ合ったら」


ニーハオ、ニホンコンです。

1ヶ月を過ぎた頃から、
よくお出かけをしておりますが、
赤ちゃんとは本当に人を引きつけるもので、
よくオバサマ方から声を掛けられます。

「まあ〜カワイイ」
なぞと言われた暁には、普段注目を
集めることのないニホンコンは
自分ごとのように照れまくっておりましたが、
さすがにもう慣れました。

よく言われるのは
「まあ〜!髪の毛真っ黒!」と。
心底正直な感想だとは思いますが、
もうちっと何かあると嬉しい。

また、ジュニアと一緒の毎日に
欠かせないのが「周囲の協力」

と言っても典型的な東京の核家族である
ニホンコン家では、周囲といえども
近くに頼れる誰かが住んでいるワケでも
ないので、ここは困ったところ。

なのだが、あまり困らないのが現状。

「袖触れ合うも多少の縁」
とはよくいうものの、ニホンコンは

「袖触れ合ったらよろしくね」

の気持ちで向かっています。

買い物の時などのお会計時には
代わりに抱っこしてもらったりすることは
多々あること。

先日、トイレを借りに行ったコンビニでは。
レジにいたおばちゃん店員が超ナイスだった。
(以下、ニホンコン「ニ」、店員さん「店」)

ニ「すいませんー、トイレ貸してください」
店「いいですよ〜、でも赤ちゃん連れて入れます?」
ニ「なんとかなるんじゃないですかねー?」
店「っていうか、『私、抱っこしてましょうか?』」

この展開には驚いた。

ニ「いいんですかー?でも首座ってませんよ」
店「大丈夫大丈夫!私子供育てたことあるからさ!!」

こりゃラッキーとばかりにジュニアを預け、
私はひとりお手洗いに。

出て来ると、すぐ脇の事務所で、
ジュニアを抱っこしたおばちゃんが
若いスタッフに取り囲まれ、そして
騒がれていた。

どうやらおばちゃんは、レジをほっぽらかして、
自分の娘よろしく、周りにお披露目していたらしい。

周囲に無関心と言われるトウキョウにて
このような心づかいはありがたい。
(同時に、誘拐されなくてよかったが)

また、ジュニアを連れた外出では
千首観音とまではいかないが、もう1本
手があれば!と思うことが多々あり。

雨の日のことだ。

抱っこヒモにジュニアを入れて外出しても
左手はジュニアの頭を支え、右手に傘をさす。
すると両手がもういっぱい。

そんな時、靴ひもがほどけると・・

大変!どうすればいいのだ?

タイミングよく、1名のオバサマが
「まー、ちいさい赤ちゃん〜」と声を
掛けて来てくれた。

ここは、藁をもすがる思いで助けを請う。
(以下、ニホンコン「ニ」、オバサマ「オ」)

ニ「す、すいません、この子の頭を
押さえててもらえませんか?
靴のひもが取れてしまってね・・」

オ「あらあら大変!ええと、頭アタマ・・
どうやって持てばよいかしら?」

ニ「ここの首根っこのところをこうして・・
(ええい、説明するのも面倒くさい!)じゃあ、
すいませんが『靴ひも結んでもらえません?』」

こっちのほうが手っ取り早いことに気づいた
ニホンコンは、見ず知らずのオバサマに
靴ひもを結んでもらったのだ。

いやー、助かりました。
あの時のオバサマ、絶対読んでないでしょうが、
この場を借りてお礼を述べたいと思います。

こうして、見知らぬ人の手を借りながら、
日々進んでおります。

また、オバサマたちは経験から得た智恵、
「あ、この子頭が熱いから眠たいわね」
「足の裏をマッサージすると落ち着くわよ」
など、何気ない一言をかけてくれ、
それがニホンコンの育児に非常に
役立っています。

経験を伴う教えは、あまたある育児書よりも
よっぽどリアルな情報として、日々活用させて
もらっております。


(コウノトリのオモチャ。
リアルな動きが気に入っておりますが、
コドモには位置が高すぎて見えていないようだ)

10月31日 坂下日本/香港

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