第116回「母のお土産〜世界一臭い缶詰〜」
我が家に、とても奇妙な缶詰がある。
名前は「SURSTOROMMING」
シュールストロミングと読みます。
これはスウェーデンの伝統食材、
バルト海で採れたニシンを発酵させたもの。
世界で最も臭いと言われる食べ物です。
そして、今、何故か家に3缶もある。
これはニホンコン母がスウェーデンに行った
お土産でくれたものである。
彼女はブラジルのリオのカーニバルから、ペルーの
マチュピチュ遺跡、果てまた南アフリカの喜望峰やらに
1人で旅をしてしまう(正しくは1人でツアー参加)
というニホンコンよか数倍ファンキーな人。
去年還暦を迎え、おばあさんになりゆく我が身を
奮い立たせるために「寒いところにいく」と決めた母。
なんでも「マイナスうん十度の寒いところにいけば
少しはぴりっとして元気もでるだろう」というのが言い分。
そう残して、遥か彼方「スウェーデン」に赴き
1人極寒の真冬の土地にてオーロラを観てきたという。
余りにも突飛すぎ+ワケがわからないといえばそうであるが、
のんびりしたいと言って3ヶ月もアジア諸国をウロウロする
娘からしてみれば充分すぎる程の渡航理由だった。
「カエルの子はカエル」というよりか、
「カエルの親は親ガエル」なんだと妙に納得。
この強烈にクサイ缶詰。
ニホンコン、以前食べたことがありまして。
その時の話を少し。
数年前、父親がスウェーデンに行った時に
現地の人から貰ったものを興味津々で
譲り受けて食べてみました。
それが、もう、すごいんですよ。
まず、ビジュアルがすごい。
発酵という発酵を重ねているから
缶がパンパンにふくれあがっている。
それをあけると「プシューッツ!」という
ガスと共に強烈な匂いが立ちこめる。
その臭い、とてもじゃないけどヒトが食べる
ものとは思えません。言葉ではいい表せないくらい
「オエーッツ!!」の連続。
開けてみるとこれまたスゴイ。
本当はニシンの原型をとどめているらしいが、
もう、発酵しすぎてドロドロに溶けてしまっていた。
「容器にいれてみたが、これもオエーッ」
食べ方はフランスパンなどに、玉ねぎを
きざんだものと一緒に乗せて食べるのが主流。
さあ、どんな味でしょう。
美味しそうに食べてくれた友人の顔を
並べてみましたのでご覧ください。
ま、この顔を見て頂ければ分かるかと
思いますが、ソートー臭いのです。
我が家のシュールストロミング3缶は
最近この暑さでぐんぐん膨らんできました。
もう食べなくてはいけない、その時期に来ました。
でも、3缶のうち、1缶は我が家が頂きますが
「3つも食べられない」のが本音。
そこで、どなたかもらっていただけませんか?
という相談。
残りの2缶を「興味シンシンで食べてくれる人」
2名様に差し上げたいとおもいます。
臭いものが大好き
近くに大きな公園もしくは
野山がある(室内で開けるのは危険)
見たい知りたい食べてみたい。
そんな方、ご連絡ください。
ちなみに今回も発酵しすぎてドロドロ系で
ありますことをご了承ください。
1つ気になったのは、1缶は「魚」の絵が
書いてあるのですが、もうひとつは「トナカイ」
みたいなイラストなんですよ。
しかも名前が微妙に違う。
これ、トナカイ肉発酵バージョンじゃないかと
思っていて、これまたちょっとコワイ。
ま、いずれにしても、その臭さに「どっちでもいいよ!」と
思うこと間違いありませんので、あまり心配しておらず。
スウェーデンには「シュールストレミング解禁日」
というものがあるらしく、8月の第3木曜日が
それにあたるそうです。
その日が迫って来ています。
真剣にどなたか貰ってください。
ニホンコン3缶は臭さで死んでしまいます。
応募はこちら
もしも応募がなかった場合は、
こちらから適当だと思われる人のところに
「突撃隣の晩ご飯」の如く、レインコートを(臭いよけ)
着たニホンコンが缶詰と缶切りを持ってお伺いします。
では、レッツエンジョイサマー 2005!
8月16日 坂下日本/香港
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