第106回 「異文化体験記」
〜韓国朝鮮式ウェディング〜
アンニョンハセヨ!ニホンコンです。
先週の勝手なニホンコンツアーは
いかがでしたでしょうか?
皆さんが行きたいかどうかは別として
ニホンコン、こんな素敵な旅を勝手に企画して
ひとりで大満足しております。
とかいっていたらちらほら手を挙げて
くれた人もおり、チャンスを見て
行ってみたいところではあります。
うーん、デモは沈静化したといえど
今年中に実現できるかどうか。。。
ま、気長に待っててください。
そうそう、いつもチャイナなニホンコン。
今回は「アンニョンハセヨ」な話を。
先週友人の結婚式で大阪に行っておりました。
(ニホンコンは短大時代に大阪在住の経験あり)
結婚式といっても、朝鮮韓国の結婚式。
ニホンコンには、日本で生まれ育った
「朝鮮韓国人」の友人がおり、
この日、長いおつきあいの末、
同じく日本で生まれ育った
朝鮮韓国の人で大学の先生をされている方と
結婚をすることになりました。
ニホンコンは留学時代に韓国人の
クラスメートが居たり、ルームメイトも
半年間韓国人だったりしたこともあり、
文化や生活様式や言葉は多少理解しているつもりでした。
それがこういうハレの日の行事については
全くもって未知の世界。
もうそれは興味シンシンで行ってみた。
いやもう、そりゃすごいんですよ。
何といってもその文化、民族度の高さったら。
あ、断っておきますが、これからの写真、
会場のまばゆいばかりのライトと、人人人で
デジカメでサッと撮るのが精一杯。
腕の低さはご了承ください。
まずは出席者。
これが、またすごく370人という規模!
彼女は4人兄弟の末っ子だが、
長男の時には600人強で2フロア貸し切ったとか。
(新郎新婦がいないフロアはモニターだったらしい)
会場はどのくらいだったかというと、
うーん、甲子園が決まった野球部の壮行会の如く
デカい体育館に舞台があり、垂れ幕で「ガンバレ◯◯高校」
みたいなのがかかっている。
そんな感じ。圧倒。
先週万里の長城が圧倒!という話をしたばかりなのだが
こちらは別の意味でたいぶ圧倒されました。
もう、芸能人顔負けの華やかさ。
そしてその豪華絢爛さは規模だけにとどまらず、
出席者の衣装もきらびやかなことこの上ない。
女性の出席者の多くは、チマチョゴリに身を包んでいて
その色合いは、赤、青、黄色など、本当に色鮮やか。
その色の眩しさったらスゴイ!
(チョゴリ写真は後ほどワンサと出てきます)
この日ニホンコンは、赤いワンピースに黄色いコサージュ
という出で立ちで出席。以前同じ格好で出た結婚式で友人に
「ひとりだけ派手だぞ」と注意されたくらいなのだが、
この日のニホンコンなんて、じゅうたんと
間違えられそうな程、地味だった。
次にびっくりしたのは新郎新婦の入場。
普通日式はこのタイミングで綺麗なウェディングドレスを
身にまとって来るのが通常だけども、ここでは
伝統的な衣装を身に纏っての登場。
「韓国の伝統衣装」
「新郎、オッパ」
「新婦、ゆき(ウギ)ちゃん」
「美空ひばりも負けそうです」
「後ろ姿も豪華!」
スピーチも殆どが朝鮮語。
なんだか外国に来たような気分。
全然コトバが分からないのにとても楽しくなる。
それから、ご飯タイムに入るのだが、
ご飯はホテルで用意された和洋折衷コース。
ただ、ひとつ違うのは、卓上にずっと
「お餅」と「キムチ」が並んでいる。
これは朝鮮韓国の人たちの結婚式では
卓上に必ずあるものだとか。
しかもこのキムチは、新郎の友人が大阪でキムチ屋さんを
営んでおり、この日の為に「よっしゃ!うちから出させてくれ!」と
370人分プレゼントしてくれたというもの。太っ腹!
それがまた美味しいのなんのって。
辛すぎないし、スッパくもないし、本当に美味しい。
一皿平らげるごとにおかわりのお皿が来て
終始絶えることのなかったキムチ。
ニホンコンたちのテーブルは4回くらいおかわりしました。
(ちなみに友人はデザート後にキムチに箸を伸ばすほど気に入った)
そうこうしているうちに、2回目のお色直しを終えた
新郎新婦が、ウェディングドレスとタキシードで登場。
ケーキカットは豪華絢爛、3メートルくらいあるんじゃ
ないかと思われる「あのケーキ」。ニホンコン
このケーキカットを見るのは初めてで、それはそれは感動。
ケーキカット
ここからが本番。
友人のスピーチや新婦のお姉さんの歌や
新郎の妹さんたちによる管楽演奏など、
芸術色豊かな新郎新婦兄弟の余興を楽しみ、
「第3部」が始まった。
ここでまた新郎新婦が3回目のお色直し。
今度は綺麗なチマチョゴリを着ての登場。
「卓上花も色鮮やか!」
そして綺麗なピンクのチョゴリを着た
お姉さん2人が歌いはじめ、太鼓を叩くお姉さんが登場し、
会場は異様な熱気に包まれ始める。
すると、後ろのほうから、朝鮮韓国人のおばさまたちが
立ち上がり、前の舞台に向かって踊りながら来るではないか!
しかもその数は続々と増えて行き、みんな前方めがけて踊って来る。
ひゃー。こりゃドえらいことになりましたわー。
と、感心しながらこの結婚式のすごさを噛み締めていた。
するとおばさまたちは「早く立ちなさいよー!行くわよ!」
といいながら、周りの着席中のニホンコンを始め、
友人もろとも全員さらって前に進もうとする。
ああ、これは祝う、というだけでなく、
そのめでたい場で自分も、みんなも楽しもう
ということなんだなーとボンヤリ理解しながら
ニホンコンも立ち上がり、踊りながら前に進む。
もうこうなると知らない人と一緒に
手と手を合わせ、歌と太鼓に合わせてステップし
盛り上がりは最高潮。
最後は長い人間汽車ぽっぽなぞできてしまい、
テーブルの間を縫うようにしてみんなで大行進。
勿論その先頭には殿様の如く担がれた新郎と、
その後ろにはチョゴリ姿の新婦。
いやー、なんと楽しい結婚式だ!
結婚式、というか「祭り」だよこりゃ!
こんな大勢でこんなに楽しい結婚式は
初めて!とばかりにうかれ、そして踊るニホンコン。
もっと嬉しかったのは圧倒されまくりで
どうしてよいか分からなかった出席者の1割程の
日本の文化を持つ私たちを、
そんなこと全くおかまい無しに仲間に入れてくれ
一緒に楽しんでくれたことでしょうか。
最後は新婦のお手紙で締められ、
その感謝の気持ちたっぷりで両親への愛溢れる
お手紙に、ニホンコンもぽろりと涙。
たくさん笑って、たくさん泣いた結婚式だった。
ニホンコンは毎回素敵な結婚式に
参加させてもらっているが、今回は(も)
本当に忘れがたい結婚式となった。
いやー「行った甲斐があった」という言葉は
こういう時のためにあるんだと。
チョンマル チェミ イッソヨ!
(ホント、楽しかった!)
これが私が最後に新郎に向けて贈った
ほんとうのほんとうの気持ちでした。
(目上の方なのに丁寧語じゃなくてスイマセン、
ホントは『イッスムニダ』だった筈)
=翌日の小話=
翌日友人たちと大阪万博内の民族博物館で行っている
一風変わったアートイベントに行って来た。
会場にて「リリアンで毛糸のマフラー」を制作。
3人ともチョゴリの色が脳裏に焼き付きすぎたか、
選んだ毛糸は蛍光ピンク!スカイブルー!空色!赤!など。
派手派手しいマフラーに仕上がったのは言うまでもない。
「行って来たイベント」
「編んだマフラーを巻き、一風変わったCG写真撮影、
左の青マフラーがニホンコン」
6月7日 坂下日本/香港
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