今年は遅い桜




4月2日(土) うすぐもり
友人の結婚式(夫)、菜の花と生ハムのスパゲッティー(妻)

今日は夫は友人の結婚式で、朝早く新幹線に乗って神戸へ向かった。
私はせっかくのひとりの休みなのに、7時半には目が覚めてしまう。
テレビの前で毛布に包まって、昼前までだらだらと過ごす。
ウトウトしていたら、山口フォトから電話。
明日予定のSAKRAのお花見は、桜がまだ咲いていないのと、
天気予報が雨マークなので中止にするとのこと。
お弁当役の私に真っ先に電話をくれた。残念だけど仕方ない。
その代わり今日はひとりのんびりできる。
ゆっくりしようと思った矢先から、そうじを始めてしまう。
トイレ磨きに夢中になり、気がつくと便器に顔を半分つっ込んでいた。
午後からは、夫の代わりにパン教室に行く。
今日はカレーパンとイングリッシュマフィン。
先生がいちいち「佐藤さんの奥様です。今日はピンチヒッターでいらしてます。」
とみんなに紹介するので恥ずかしい。
夫はパン教室で男性ひとりなのでかなり目立っており、
しかもなぜか素敵なダンナさまで通っているようで
(先生は夫の模範のような人と言う。)、
みんな「あの佐藤さんの!!うらやましい!!」と目を丸くして私を見る。
でも決して、カッコイイダンナさまとは誰も言わない。
まあ、彼が人気者なら私はうれしいし、私はしあわせ者なのだと思い知らされた。
私はパンのことはよくわからないので、ついていくのに必死だった。
焼きたてのパンをお土産に持って帰る。夫は最終の新幹線で帰宅。
ビンゴで当たった赤いハートのクッションを持って帰ってきた。
えらい楽しかったようで、いっぱいしゃべりたいことがあるという。
私はジャムにするためにイチゴを煮ながら、夫の話を聞く。
楽しみに聞いていたのに、意外とすぐに終わってしまった。
結婚式は久しぶりで、やっぱりいいものだったらしい。
ジャムには半分チョコを入れてみた。



4月3日(日) 晴れ、かなり暖かい
サーモンステーキ、クレソン、新じゃがの揚げ蒸し、
ズッキーニとナスのバジルペースト和え、
新キャベツのおひたし(ナンプラー、レモン)、
アスパラとポルチーニのリゾット(即席)

天気予報は見事に外れる。空は青く、ぽかぽか。
朝昼兼用で、昨日パン教室で作ったマフィンと、カレーパンをあたためて食べる。
夕飯の買い物がてら散歩に行き、公園でソフトクリームを食べながら
お花見をしている人を覘く。
まだ桜はほとんど咲いていないものの、お花見の人は多い。
みんなが何を食べているのか見ながら歩く。
おこぼれを狙ったカラスが、うじょうじょいて恐ろしい。
今日は夫のパン作りは休業で午後はひたすらのんびりする。
案の定、私は寝てしまい、起きたらもう真っ暗になってしまっていた。
夜、夫が私の大好物のサーモンをおいしく焼いてくれる。
夕飯後、スコーンを焼いた。その後、頭痛で動けなくなってしまった。


4月4日(月) 雨のち薄曇、かなり寒い
ゴボウとヒヨコ豆の玄米カレー、にんじんサラダ、キャベツと卵のみそ汁

今晩は一緒にごはんを作った。
カレーはなかなか味が定まらず、当初の予定のカレー粉、塩、こしょう、
味噌ではただ塩辛いだけのカレーになったので、味見をしながらカレー粉、
ケチャップ、砂糖、ガラムマサラ、
バターなどできとうにじゃんじゃん入れてやっとまろやかになった。
全く私らしくないやり方。でも、おいしければいい。
先週買った紅玉が3つほったらかしだったので、
砂糖とシナモンと生姜の端切れと一緒に煮てジャムにした。
夫はコーラみたいな味がしておいしいと言う。


4月5日(火) 霞んだ晴れ
チャプチェ、ズッキーニのナムル、生のキャベツ(コチュジャンマヨネーズ)、
かき卵汁、白ごはん

花粉症に苦しむ。正気が保てず、夫に八つ当たり。

4月6日(水) 晴れ、暑いくらい
外食


今日で一斉に桜が咲いた。帰り道、近所の庭の桜の様子を見て帰る。
お目当ての木が2本ある。今晩は父(夫の)がうちに1泊した。
お母さんからのお土産で、手作りのマーマレード、茎わかめの佃煮、
つきたてのお餅をいただいた。
ちょうどこちらもお手製のジャム2種(いちご、りんご)があるので、
スコーンと一緒に、お父さんに渡しておく。
大阪で留守番のお母さんと電話で話した。
もうすぐ発売のレシピ本をとても楽しみにしくれていて、
仕事もしながら1年間よくがんばったねえと褒めてくれた。
お母さんは去年まで食べ物の仕事をしていたので、
ホームページに献立を毎日書き込むという作業の大変さが分かると言っていた。
私は日記のつもりで書いているので、そんなに大変と思ったことはないけれど、
そう言ってもらうとやっぱりうれしい。
お父さんも元気で、関西にいる家族の近況報告を聞かせてくれた。

4月7日(木) 朝曇り、だんだん晴れてくる
会社の飲み会(夫)、お餅とキムチ納豆汁(妻)

朝、お父さんの朝ごはんにサンドイッチを置いて出勤。
桜が本番。どこもかしこも浮かれた人たちでいっぱいな気がする。
駅前は、新入社員、新入生であふれかえっている。私はこの雰囲気が苦手。
今晩は桜気分を味わおうと、桜といちごのムースと夕飯を同時進行で作った。
夫ははじめムースに桜の塩漬けが入っているのに気づかなかった。
教えてあげると、そういえばそんな味がするといって、
サメのテレビに夢中になりながら食べていた。
そしてしきりに「生まれ変わったら、サメになりたい」と言ってくる。
弟から電話あり。10月の3連休、みんなで東京に遊びに行くからよろしくと言う。
これまたえらい気の早い話。





4月8日(金) ハレ
送別会(夫)、昨夜の残りの納豆汁と買ってきたちらしずし(妻)

この週末はお花見三昧の予定なので、帰りにお弁当を作る材料の買出しに行く。
せっかく買いものメモを作って持っていたのに、途中どこかでなくしてしまった。
スーパーは学生や会社帰りのサラリーマンのお花見弁当調達隊でいっぱいで、
お酒やらお惣菜やらを買い漁っている。食材の袋を持てるだけ持って帰宅。
今晩のうちに作っておけるものは作っておいた。
先日、大阪のお母さんから届いた茎わかめは、筍と一緒に煮てみた。
冷凍庫タルトの余り生地を見つけたので、ちっちゃい舟形の型に入れて焼いた。
早速、遅くに帰った夫と昨日作ったムースをのせて食べる。
夫はえらく気に入った。そうこうしているうちに夜中になってしまう。




4月9日(土) お花見日和
お花見でおなかいっぱいなので、今日は晩ご飯抜き。

まさにお花見のための日。今日は夫婦水入らずでお花見をしようと決めていた。
朝ごはんを済ませ、ふたりでさっさとお弁当を作る。
さっさと作ったわりには、立派なお弁当になった。行き先は近所の公園。
はじめ夫は井の頭公園に行こうと言ったが、
私は人が多すぎでいやと反対してやめ。お弁当と敷物とカメラを持って歩いていく。
途中ビールを買って、ガマンできずに飲みながら歩いていると、
桜が覆いかぶさるほどいっぱいの小さな公園を見つける。
お花見をしている人はちらほら。もちろんこの公園に決める。
風が吹くと桜がちらちら降ってきて、この上なく心地ちよい。
お弁当を広げて、ビールを飲みながら時々桜を見上げる。
ひとしきり食べた後は、寝っころがって、気がつけばふたりとも眠っていた。
寝転んだまま目が覚めると桜しか見えないしあわせよ。
ワインも飲んで、おやつを食べて、日が暮れて寒くならないうちに家に帰った。
ひとしきりのんびりした後は、気
分を切り替えて明日のSAKRAのお花見弁当の準備。
残りの買出しをしに駅前へ行く。明日は井の頭公園の予定なので、
ついでに様子を見に行った。こっちは足の踏み場もないほどの人、人、人。
学生がほとんどで、飲めや飲めやの無政府状態。酔っ払いだらけ。
ちょっと覘いただけなのに、ぐったり疲れてしまった。
夜はひたすら仕込みをする。
夫は明日は会社の花見のため食べれないのに、いろいろ手伝ってくれた。
桜もちは、昨年どぎついピンク色になってしまったが、
今年はほんのりピンク色にできた。
私より夫の方がきれいにあんこを入れて丸める。
ひと仕事終えて、お茶を入れて、できたての桜もちとおせんべいを食べて寝た。





4月10日(日) 晴れ、強風
フルーツサンド(夫)、お花見でおなかいっぱいなので、今日も晩ご飯抜き(妻)

★お花見弁当(佐藤家作)
鰯のバゲットサンド、フルーツサンド、煮豚、煮卵、ソーセージケチャップ炒め、
新じゃが揚げ蒸し、ズッキーニのナムル、カボチャサラダ
、かぶの塩もみサラダ、赤玉ねぎのピクルス、桜もち

夫は早朝布団を抜け出して、熱海の向こうまで会社の花見に行った。
私もそこそこ早く起きて、寝巻きのまま、
頭ボサボサのままでお弁当を作り始める。
10人以上ものお弁当を作るのは初めてで、どうなることかと思っていたが、
昨晩ほぼ仕込んでいたのでそれほど大変なことにならなかった。
出来上がったものを袋に詰めると、
恐ろしいほどの重量になってしまってぼう然とする。
強風の中汗水垂らして、駅まで運んだ。
場所は当初予定の井の頭公園から昨年といっしょの国立の公園に変更になった。
ニホンコンは楽しみにしてたケンタッキーのパーティーバーレルが、
ふつうの紙箱に入れられてしまいがっかりする。
大きなバケツ型カップを抱えてチキンにかぶりつきたかったのだと。
ケンタッキーはもう何年と食べてないので、すごく新鮮でみんなうれしい。
場所取り隊は朝から陣取ってくれていた。
去年と同じ場所。隣で宴会してるのも同じ人。
早速お弁当を広げる。お弁当係りは私ともうひとり山口フォトの友人。
彼女はなんと駅の階段で転んで膝をケガしてしまい、
お弁当だけおいて、ひとまず病院へ傷を縫いに行った。5針も縫ったらしい。
全員揃っていないものの、ためらいなく宴は始まる。
食べ物がいっぱいありすぎて、「箸が迷うとはこういうことか!」と
言いながら食べる。鰯のバゲットサンドはその場で切り分けた。
飲み物もたくさんある。ビール、ワイン、日本酒、マッコリ、10年ものの紹興酒。
はじめて会う人もいたが、そんなもん全然関係なかった。楽しかった。
桜なんてまったく見ず、すっかり花より団子になっていたことに帰り道に気づく。
すっかり暗くなってから家に帰ると、夫が熱を出して寝込んでいた。
会社の花見であんなに遠くまで行ったものの何も食べず飲まずのうちに、
しんどくなって引き揚げてきたらしい。夫は熱が出て、吐き気がして、
おなかも壊していると言う。朝から何も食べていない。
お花見で残ったフルーツサンドを枕元まで持っていくと、
おいしいと言って全部食べた。この土日はまさにお弁当屋さんだった。
お酒を飲みすぎただるさと、ひと仕事終えた充実を感じながら、
結局は疲れてしまって早めに布団に入った。今年の桜はこれでおしまい。





4月11日(月) 雨、とても寒い
お花見弁当の残りいろいろ、新玉ねぎとわかめのみそ汁、
かぶの葉のふりかけ(かぶの葉を小さく切ったものをごま油で炒って、
おかかとしょうゆとごまで味つけ)、玄米

息ができなくてもがき苦しむ夢を見る。
目が覚めると、ほんとに鼻が栓をされたように詰まっていた。
おかげで口の中はカラカラ。喉が痛い。
夫はまだおなかがゴロゴロいうものの、復活してふつうに会社に行って、
残業までしてきた。今日は、朝昼晩全てお花見弁当の残り物。
夫は昨日のSAKRAの花見に参加できなかったのでちょうどよかった。
おかずには桜の花びらがいっぱい混じっていた。


4月12日(火) 雨、冬に逆もどり
納豆スパゲッティー、韓国風野菜のスープ、小松菜とクレソンの辛子ごま和え、赤玉ねぎのピクルス

冬のような寒さ。暖房を入れる。風邪ぎみで寒気がする。夫のしんどいは金曜の飲み会の店で起こった集団食中毒が原因だった。



4月13日(水) 雨、3日連続
ヤキソバUFO(夫)、会社の飲み会(妻)


今日の朝ごはんは昨夜のスープの残りにお餅を焼いて入れた。
お雑煮を食べてるみたいで、お正月のようだった。
夫は集団食中毒騒ぎで、朝に検便しないといけなくて、
うまくできるか不安で昨夜からうるさい。
今日私は会社の飲み会で、ウ ズ ベ キ ス タ ン料理屋へ行った。
ヘンテコな店で全員民族衣装をまとわされ、
テーブルはなく一面ペルシャ絨毯が敷いてあって、地べたに座って料理を囲む。
ウ ズ ベ キ ス タ ン料理といえども、色んな国の料理があった気がする。
トルコのラクというお酒、ア ル メ ニ アのコニャック、イランの綿菓子など
初めて食べるもの飲むものづくし。野菜もお肉も豊富で山盛り。
とてもおいしかった。きわめつけは、最後に出てきた水タバコ。
メロンのような味がして頭がスーっとする。
急激に吸うと、血圧が一気に下がるから注意して吸う。
ひとくち吸って遠い目をして煙を吐くと、中近東の街角にいる気分になった。

4月14日(木) やっと晴れ 
サーモンステーキ、新玉ねぎのステーキ、かぶの塩もみ(ごまドレッシング)、
新キャベツのポタージュ、赤玉ねぎのピクルス、パン

今日は夫に頼んでおいしいパンを買ってきてもらい、夕飯に食べた。
というかもう水曜まで白いお米がない。



4月15日(金) 晴れ
ゴーヤのオムレツ、春キャベツのおひたし、
シュウマイ、ねぎと豆腐のみそ汁、玄米

今晩は夫がごはんを全部作った。
タイミングよく全部アツアツのまま食卓へ出せて、大いに満足していた。
ホット梅酒を飲んで寝る。







【作り方】

新玉ねぎのステーキ

【材料】
 ・ 新玉ねぎ
 ・ オリーブオイル
 ・ 塩、黒こしょう
 ・ しょうゆ
 
1. 新たまねぎは皮を剥いて頭と底を落とし、1cmくらいの厚さに切る。バラバラにならないよう、側面から楊枝を刺してとめる。
2. フライパンに多めのオリーブオイルを熱し、玉ねぎを途中ひっくり返してじっくりといい色になるまで焼く。
3. 皿に盛って、慎重に楊枝を外し、しょうゆをたらして黒胡椒をひく。


それでは、また来週!


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