マシソヨ ソウル





2月5日(土) 快晴

野菜たっぷりのラザニア、椎茸と人参のフリット、
キュウリのサラダ、玉ねぎとベーコンのパン

天気がいい。掃除、洗濯をザッと済ませて、近くのカレー屋に行く。
いつも混んでるのに人はまばら。土曜だから人の動き出しは遅いのか。
でも出るころには満席になっていた。ビデオ屋で偶然ご近所夫婦に会う。
だんなさんは数日前牡蠣にあたったと言っていた。
夫はそのままパン教室へ、私は夕飯の買い物して帰って、テレビを見たり、
うたた寝したり。外が暗くなった頃、夫はバターのいいにおいをさせて帰ってきた。
今日は念願のクロワッサンを習い、作ってきたパンを見てくれと私を起こす。
チョコが入ったのもあって、明日の朝が楽しみになる。
夕飯は久々にラザニア。私がミートソース、夫がホワイトソースを作った。
味も薄めでやさしくて、にんじんとキャベツがいっぱい入っているので、
飽きずにいっぱい食べた。ワインもそこそこ飲んでしまい、
私はまたホットカーペットの上で寝てしまい、夜中起こされる。


2月6日(日) 晴天

お刺身キムチどんぶり、もやしとクレソンの和え物、
チクワとキャベツの卵とじ、いちぢくとバナナのタルト


朝、布団の中から見た空がまさしく晴天だったので、夫を叩き起こす。
急いでコーヒーを沸かして、魔法瓶に入れて、パンも持って、
着込んで公園へ行く。外で朝ごはんを食べる。そのあと散歩。
陽あたりのいいところは、もう梅の花が咲いていて、
その木のまわりにはカメラを向けるおじさん、
メモ帳を持って一句ひねり出すおばさん、写生するおばさんなど人が集まっている。
真っ紅な梅もあった。駅前で買い物をして帰る。
散歩をしたらまたすぐにお腹が減って、夫がお昼に焼きうどんを作ってくれた。
のど自慢を見て和む。私はこれが生放送だと今日始めて知った。
昼から私は昨日仕込んでおいた生地でタルトを作る。
これは夜のおやつ。夫はその間、外で靴を磨いていた。
3時からはテニスを見て、それから借りていたビデオを見て、それでもまだ夕方。
夕飯を食べて、お風呂に入ってもまだ9時になっていなかった。
早起きしたおかげで、長い1日となった。





2月7日(月) くもり

トンカツ、千切りキャベツ、茹でもやし辛子醤油和え、
豆腐とトマトと青じそのサラダ、豆腐とわかめのみそ汁、ゆかりごはん


夫、急に鼻水ズルズルになり鼻が真っ赤でかっこわるい。
もしかしたら花粉症かもしれない。
私、肩こりがひどく、頭痛もして目も辛くて重症。
お互い辛くて、あまり話さない。

2月8日(火) 雨

外食(夫)
買ってきたミネストローネ、ひじきとごぼうのきんぴら、
きゅうり塩もみ、玄米(妻)


急にごはんを作らなくてよくなったので、チーズのスコーンを焼いた。
途中、背伸びをして冷蔵庫の上にある粉の袋を下ろそうとしたら、
手がすべって床にぶちまけた。危うく頭からかぶるところだった。

2月9日(水) くもり時々はれ 暖かい
生ソーセージと長ネギとカボチャのペンネ、鰯のオーブン焼き、
クレソンとルッコラのサラダ


今晩はサッカー日本対北朝鮮。夫は朝からジーコのものまねばかりしている。
その夫が時間に帰ってこれそうにないので、
録画したのを2時間遅れで観ることにした。
もちろんそれまで試合の情報はシャットアウト。
私はテレビもラジオもつけずに夕飯を作る。夕飯後、観戦。
試合は1対1で向かえた後半ロスタイムに日本が決勝点。
最後のゴールは大声を出して喜ぶ。そのとき飛び上がった夫の肩が、
私の口元を強打。試合後、すぐにスポーツニュースをかけたら、
選手のひとりがもう着替えて出演していた。
夫は「もう出てるで!早いなあ。」と。私たちにはまだ興奮冷めやらぬ
時間帯だったが、ほんとはもうとっくに試合は終わっているのだから
何もおかしくない。終わりよければ全てよし。



2月10日(木) 晴れ午後から曇ってしまう

カジキの青じそソース、湯むきトマト、焼きしいたけ、
かぼちゃの煮物、わかめと麩のみそ汁、白ごはん


9時頃に帰るかた一緒に夕飯を食べるというので待っていたら、
11時をまわる。しかも1杯ひっかけて帰ってきたので、私は怒る。
飲んで帰るのはいいが、待っているのに何の連絡もないのはひどい。
おなかが減っているので余計に怒る。夜食になってしまった。


2月11日(金)建国記念日 晴れのち曇り

サーモンステーキ、エビマヨチリ、アボガドおろしポン酢、
にんじんサラダ、オニオングラタンスープ、白ごはん


朝からお菓子教室へ行く。今日はチョコレート4種。とても難しい。
これは家では作れない。でもできたてのチョコレートはほんとにおいしい。
夫に出てきてもらって、昼ごはんを食べて、買い物をして帰る。
帰って思う存分昼寝をした。夕飯はレシピ集の試作が2品。全部おいしかった。
夜は久々に映画を観た。




2月12日(土) 快晴

スペアリブと玉子のバルサミコ醤油煮、かぶとハムと水菜のサラダ、
トマトと香菜のスープ、厚揚げの焼いたん、白ごはん、黒豆ケーキ


朝から散歩。結構歩く。おいしいジャムとプリン、本、
その他夕食の材料をいろいろ買って帰ってきた。
今日は1日中パソコンにはりついて、作業をする日と決めていた。
ふたりでしたくても、パソコンはひとり分しかないので、結局はひとり作業。
夫は横でウクレレの練習をしたり、昼ごはんを作ったり、
私の肩もみをしたり、寝たり。
その後、私が黒豆ケーキを作る写真を撮ってくれた。夕飯は昨日に引き続き、
レシピの試作品が中心。



2月13日(日) 薄い晴れ、寒くない

中華風白菜鍋(雑炊)、アボガドおろしポン酢、
厚揚げのタラコマヨネーズ和え、かぼちゃサラダ


夫は先に起きて、朝早くから、はりきってクロワッサンに挑戦。
クロワッサンは夫がいちばん作りたかったパン。とてもうれしそうに作る。
しかし、はじめから分量を間違えて、発狂するが、すぐ立ち直った。
私は昨日夜中までやっていた作業の続きをする。
お昼は昨夜の残りものと焼きたてのクロワッサンを食べた。
クロワッサンは、初めてにしては上出来。でも大量に作りすぎ。
ふたりで食べれる量じゃない。しかもバターたっぷり。
夕方まえ、公園へ散歩に行く。公園にはたくさん人がいて、みな歌を歌ったり、
ギターを弾いたり、絵を描いたり、何か食べたり飲んだり、
それぞれ自分の好きなように過ごしている。平和そのもの。
今晩は長崎にいる夫の兄が出張で泊まりに来る。
夕飯は外にしようと思っていたが、冷蔵庫に野菜がたくさんあるので、
急きょ家食に変更。冷蔵庫の中身を思い出して、急いで献立を考えた。
短時間で豪快に作る。ほぼあり合わせだったわりには、満足。
兄弟はビールの後に焼酎も空けてしまい、
いい気分になって尾崎豊をガンガンかけてふたりで何回も何回も熱唱する。
そのうち静かになったと思ったら、寝ていた。

2月14日(月) くもり時々はれ?

サーモンホイル焼き、白菜とソーセージのとろとろスープ、
かぶの塩もみ、にんじんの塩もみ


朝、兄をおいてふたりとも先に家を出る。
兄は、昨夜いつ寝たのかも覚えていないらしい。
一晩だったが楽しんでもらえたのならよかった。今日は私が残業で、
夫の方が早く帰ったので、ほとんどごはんの支度は夫がした。
私は月曜からクタクタ。

2月15日(火) まあまあ晴れ

冷蔵庫のそうじ鍋、雑炊


午前中、会社を休んでのんびりお菓子教室へ行く。
明日から週末まで旅行に行くので、今日行くしかない。
平日の朝のお菓子教室は、まさに主婦たちの集まりという感じでまさに女の世界。
ちょっとピリピリする。先生に、夫が早速クロワッサンを作ったことを話すと、
とても喜んでくれた。平日、商店街を歩いたり、
電車に乗るのは久々で新鮮だった。駅のホームのベンチでおにぎりを食べて、
会社に向かった。明日から3日も休むので、できることは全部やって帰る。
夕飯は冷蔵庫一掃のための鍋。むしろ色んなものが入っていて豪華鍋。
雑炊もした。明日から旅行なのに何の準備もしておらず、
寒さ対策でかさばる荷物を選んでいたら、遅くなる。
それでも今日作ったケーキは食べてしまわねばならず、
栗とバタークリームとチョコたっぷりのロールケーキを夜中食べて寝た。

2月16日(水) 東京雨 ソウルくもり


朝方の地震でいちど目が覚めた。昨夜のケーキのせいで胃がもたれている。
朝ごはんを食べて、胃薬を飲んで家を出る。外は大粒の雨で寒い。
雨の中、荷物を持って、電車を待って、乗って、乗り継いで、
空港に着いた時点でしんどい。空港までの電車は地震の影響でどれも遅れていたが、
集合時間ちょうどに到着。飛行機に乗る前にきつねうどんを半分こして
飛行機に乗る。飛行機は満員。私は、ほとんど寝ていた。夫は早速ビール。
3時半頃ソウル到着。空港で社名を書いた紙を持った添乗員のおばちゃんが
待っていた。今回の旅行は、夫の会社の慰労旅行で、会社の人たちと一緒。
初日はみんな一緒のバスに乗って、買い物をして、夕飯を食べてホテルに行く。
夫婦で参加の人が半分、ひとりで参加の人が半分。
私たち夫婦は、バスのいちばん前の席に座る。添乗員の金さんは巧みな日本語で、
移動中、ずっと喋る。空港のこと、韓国と日本のこと、
オプショナルツアーのこと、キムチと海苔は帰りに寄る食品店で買えとのこと、
今晩の夕食のこと。特に板門店と第3トンネル(北朝鮮との国境)への
ツアーのことをしつこく言う。勧めておいて、おもしろくないと言ったりする。
結局、板門店へのツアーは現地の状況がよくないので、今は行けないらしい。
「垢すりには指圧が付いているので男性にもおすすめです」というのを、
私はシャツが付いてくると聞き間違えて、
ずっと何を言っているのかわけが分からなかった。途中、
車窓から見える景色の観光案内もしてくれる。外の景色は灰色で陰気。
異国へ来た感じは全くしない。結局私たち以外のみんなは、
明日、「わがままツアー(好きなところに連れてってくれるツアー)」に
参加することになった様子。夜にカジノやショーへ行く人もいる。
ツアーは高いし、朝が早いので私たちはやめておく。
空港から1時間くらいバスに乗って、免税店に到着。ブランド品ばかりで、
何も買わない。日本人だらけで、店員も日本語なので、変。
ひと歩きして、休憩所で時間をつぶす。次は民芸品店へ連れて行かれた。
そこの1階が焼肉屋で、匂いでよだれが出る。蜂蜜の塊を極細の麺状に延ばし、
ナッツやゴマを包んで繭玉みたいにしたお菓子「クルタレ」を味見して買った。
みんな5箱セットを買っていたが、私たちは2つしか買わなかったので、
ホテルに送ってもらえず、手荷物になった。そこから少しバスに乗って、
夕飯のレストランへ。夕飯は骨付きカルビ食べ放題と冷麺。
それ以外は何も注文するなと、念を押して言われていたので、
夫は心配していたが、ちゃんと白ごはんもついている。
キムチ、ナムル、サンチュもついてきて、ビールも飲んでもいいとのこと。
私は知らない人と一緒に焼肉のテーブルを囲むのが嫌だったが、
いざ食べ始めたらどうでもいい。豪快にお肉をハサミで切って、
炭火で焼いて食べる。エサのように、どんどこカルビとニンニクが鉄板に盛られる。
サンチュにコチュジャンを塗って、タレにつけたお肉とニンニクを巻いて
パクリと食べる。冷麺は、辛いのと辛くないのがあって、1つずつ頼んだ。
麺がゴムみたいでなかなか噛みちぎれない。辛い方がおいしかった。
夕食後、ホテルへ。思っていたより立派なホテル。部屋は15階。
部屋に入るや否や、社長からフルーツの盛り合わせが届く。
歯ブラシを忘れたのでホテル裏のコンビニに買いに行く。
ホテルの裏は、住宅地で、おししそうなレストランや屋台などいろいろある。
看板が全てハングル文字なので、いかがわしいお店もありそうだが何なのか
全然わからない。明日の朝食やらビールやらお菓子やらいろいろ買った。
コンビニのおにぎりは日本と違って、ごま油と塩のついた韓国海苔だった。
夫も私も韓国の人に見えるらしく、よく韓国語で話しかけられた。



2月17日(木) ソウル/快晴、寒くない


9時頃起きる。部屋でパン、コーヒー、フルーツを食べる。
窓から気持ちのいい光が入ってくる。快晴。天気がいいので観光に行くことにした。
地下鉄に乗って、景福宮へ向かう。地下から上がると、長いちゃんばら棒や、
楯を持った警官がたくさんいて、物々しい。写真を撮りたいが、
棒で叩かれそうなのでやめる。
大通りを挟んで目の前に宮殿の立派な門が見えているが、
道を渡るところが見つからない。しばらくそれると地下道があった。
ここは朝鮮王朝の宮殿。色鮮やかな建物で、沖縄の首里城に似ている。
きれいだと思ったら、大昔焼失したものを再建、移転、取り壊しを経て
2001年にこの場所に復元されたらしい。お札にも載っている。
前を見ると背景が岩山で、後ろを見ると背景にはビルが見える。
なかなかいいところだった。お昼近くになって、歩いて近くの仁寺洞へ。
民芸品、骨董、陶磁器、お茶屋が多い通り。路地に入ると、
古い韓国の家屋が並ぶとのことだが、大通りは観光客向けのみやげ物屋ばかり、
路地に入ると、お店の人がわざわざ出てきて手招きするので興ざめする。
すぐ次に移動しようと思ったが、おなかが減ったし、
せっかくなのでここでお昼とする。民俗調の居酒屋でお昼の定食
「ペッパン(白ごはんと色んなおかず)」と野菜のチヂミを注文した。
机に並びきらないほど出てくる。キムチ数種類、ナムルいろいろ、
海苔、焼き魚、甘い牛肉、辛い豚肉、塩辛、味噌チゲ鍋など。
いろいろ食べれて嬉しい。本場のキムチは辛すぎて、食べると他の味がなくなる。
私は辛くない水キムチが気に入った。満腹になる。
地元の人たちは、みんな昼から辛そうなお鍋をフーフー言いながら食べていた。
日本では、お昼から本格的に鍋なんてまずないと思う。
45分の会社の昼休みではとても無理。食後の散歩で歩いて、繁華街の明洞へ。
若者でごったがえす原宿のようなところ。
目的は、夫のメガネだったが、気に入ったのがないのでやめておく。
「プンオパン(フナ焼き、韓国風たい焼き)」を食べて歩く。
おなかがいっぱいなので、ひとつだけ下さいと言ったのに、
紙袋に3つ入れてくれた。約100円。たい焼きを揚げたような感じで、
パリパリであんこは甘くなくおいしい。あっという間に3つ平らげる。
歩いて南大門市場へ。この市場は日用品、特に衣類中心。観光客が多いらしく、
客引きが多くうんざりする。ニセモノブランド。
物が山積みですごい活気についていけない。パワーに負ける。
台所用品もたくさんあって、小ぶりの赤いホウロウ鍋を買った。
夫は、念願の「トッポッキ(棒のオモチを甘辛いタレで煮込んだもの)」を買って
食べた。どこでも、串に挿した揚げ物や、
トッポキやフナ焼きを屋台で食べている老若男女を見かける。
ほんとによく食べる国民。女もすごい顔をして、串を食べている。
今日行きたいと思っていたところは、全部行ったので、
近くのデパートと食品売り場へ行ってみる。私はここは2回目。
3年前ソウルに来たときにも行った。韓国のお惣菜、韓国にある外国のお惣菜など、
色々あって見ているだけでおもしろい。パンの試食は、
焼きたてのパンをお肉を切る要領で、ハサミでパチンパチンと切っていた。
お寿司もあった。試食をして、甘めのコチュジャンを買う。
夫は、幼虫の缶詰を買う。おいしいに違いないので今晩一緒に食べようというが、
缶を持って振っただけで気持ちが悪い。80円くらいしかしないのだから、
おいしいわけがない。ソウルは東京より日の入りが遅く、6時でもまだ明るい。
いちどホテルに荷物を置きに帰った。夫が疲れて寝てしまい、
起きないのでほっておく。夫が起きるのを待って、
ホテルの裏に夕飯を食べに行った。
地元の人がたくさん入っているレストランに入る。
何を注文していいのかわからず、
つたない単語で「サムギョプサル(豚の三枚肉の焼肉)」と
このお店の名物チゲ「スンドゥブチゲ」をたのんだ。
このチゲは魚介類と野菜とフワフワの豆腐が入っていて、
グツグツ煮えたところに卵をおとしてフワッっと混ぜてフーフー食べる。
ものすごく美味しかった。感動もの。
サムギョプサルは御影石で焼いてサンチュにゴマの葉とお味噌、
香味野菜を巻いてパクリと食べる。もちろんキムチやナムルはついてくる。
大食いの1日だった。幼虫は結局食わず。









2月18日(金) ソウル/くもり、寒くない


10時に起きる。外はくもり空。天気予報は傘印だったから仕方ない。
いちど7時半頃、外を見たら、まだ真っ暗だった。
日の入りが遅い分、日の出も遅い。人々が動き出すのも遅い。
夫は、トイレに言ってお尻の穴が唐辛子で熱いと騒ぐ。
朝食を食べて、靴にカイロを入れて、地元のアヒョン市場へ向かう。
野菜、魚、肉、キムチ、日用品などひととおり揃うが、寂れた活気のない市場。
物も新鮮そうでない。私たち以外お客はほとんどいない。
韓国語で話しかけられるが、何を言ってるのか全く分からない。
せっかく来たので、夫がキムチ入りの饅頭を買おうとして、
全く言葉が通じず困っていたら、通りがかりの日本語が分かるお姉さんが
通訳してくれた。苦労して買ったのに、あまりおいしくない。
私は瓶入りのごま油を買おうとしたが、こちらもひと苦労。
何とか手に入れた韓国産ごまの自家製油は、一瓶11,000W(1,100円)も
した。ぼられたような気がするが、もうどうでもいい。
すごくいい香りがするので、いいものに違いないと思う。次はソウルの台所、
中央市場へ。こちらは打って変わって、ものすごい活気。
荷物を山積みにしたバイクが走り回る。野菜、魚、肉、キムチ、乾物、お菓子など
食べ物の露店がずらっと並び、奥は道具屋街になっている。
食器、鍋、コンロ、流し台、鉄板、換気扇、屋台、何でもある。
中古品なのか新品なのか分からない。ひととおり見たあとに、
市場の中で「シゴルポリパプ(いなかの麦ごはん)」を食べる。
白菜やサンチュにナムルとコチュジャンをごちゃ混ぜにした麦ご飯を包んで食べる。
キムチ、味噌汁、お茶のかわりのおこげを入れた香ばしいお湯がついてくる。
野菜がいっぱい食べれて、おなかいっぱいでひとり約350円。満足。
中央市場では何も買わずに今度は買い物をしにスーパーへ行ってみる。
ガイド本の行きかたが間違っていて、なかなか見つからず。
さんざん歩いて探し、疲れるわ、寒いわ、トイレに行きたくなるわで最悪。
その辺のおばちゃんに尋ねても、知らないと言われる。
別の地図をたよりにやっと辿り着いた。お土産用のごま油、チヂミの素、
柚子茶、お菓子、海苔を買う。海苔は特売で、おばちゃんのお手製。
薄くて青くておいしい。安い。疲れたので、昨日行った仁寺洞の伝統茶屋で
休憩することにした。夫、柚子茶。私、かりん茶。夫は意外と柚子茶を気に入った。
一緒にたのんだお菓子はおいしくなかった。暗くなるのにあわせて、
小高い山の上にあるソウルタワーへ向かう。
途中、どうしても食べてみたかった
「ホットク(黒糖とシナモンと砕いたナッツをモチモチの生地に包んでペッたんこ
にした揚げパンのようなもの)」を食べる。
すごい油だが、もうひとつ食べたくなる。
「ケランパン(大判焼きに塩味の目玉焼きがのったもの)」も食べる。
こっちは甘いんだか塩味なのかよく分からず、あまりおいしくない。
駅からケーブルカー乗り場まで坂道を歩いて10分、ケーブルカー3分、
タワーまで急な階段を上る。しんどい。私はスーパーの袋を持っていて、
少しみっともない。ソウルの夜景は、光がオレンジ色に統一されていて、
想像していたよりもずっとよかった。私は高所恐怖症なので、恐々眺める。
目まいがして、背筋がゾッとする。帰りのケーブルカーで、
中国のお年寄りに席を譲る。ホテルに戻ると、
ロビーで添乗員の金さんが待っていた。明日の帰りの送迎に同行できないらしく、
ごあいさつのためにわざわざいらっしゃったとのこと。
そういえば、私たちだけツアーに参加しなかったので、
明日の集合時間も分からないままだった。
明日の朝は早朝5時にモーニングコールをお願いしてくれたとのこと。
笑顔の大きなとてもいい人だった。握手してお礼を言って別れる。
荷物を置いて、ホテルの裏にある店に
「サムゲタン(小ぶりの鶏の中に高麗人参、ニンニク、もち米、ナツメなどを
詰め込んで、じっくり煮込んだもの)」を食べに行く。
夫は定番、私は薬草入りを注文する。小皿に入れた塩とこしょうに、
ほぐした鶏肉をつけて食べる。とてもあっさりしたスープと、
やわらかい鶏肉がおいしい。薬草入りは、柚子の皮やクコの身、
木の皮みたいなものがたくさん入っていて、はじめ漢方の香りがすごかったが、
くせになりそうな味。滋養によさそう。
ずっと辛くてごま油たっぷりのものを食べていたので、
今のおなかにちょうどよかった。部屋に帰って、荷造りをして、
夫はジンロ(韓国の焼酎)、私は朝が早いので寝る。
そういえば、韓国海苔巻きを食べ忘れた!!
夜中、薬草が効きすぎたのか、ひどくお腹をこわしトイレにこもる。
帰国できなかったら、どうしよう・・・・









それではまた再来週!



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