富士は日本一の山




11月12日(金) 雨のち晴れ間

イワシのバーブオーブン焼き、ニンジンの白ワイン煮、
クレソン(夫作ドレッシング)、フランスパン



明日は関西から友人が泊まりに来て、うちでお手製ピザをする予定なので、
明日になってバタバタにならないように、仕事の帰りに買い物を済ませておく。
家と駅前を2往復した。今晩の夕飯はやけにフランス風だった。
調子に乗って、フランス風な音楽をかけ、キャンドルまでつけた。

妻:「うわあ。フランスみたい。行きたなってきたわ」
夫:「家でもフランスでめし食べてる気になれんやったら、
   わざわざ行かんでええやん」・・・・まさに男と女の考え方の違い。

ご近所にもらったパリ土産のバターがおいしくてパンをいっぱい食べた。
夫はパンにおいしいオリーブオイルをつけていっぱい食べた。
久々にワインも飲んで、片付けもせずに、私はソファーで寝てしまう。
夫は、夜中、怖い韓国の映画を見ていて、
あまりに怖いので私を起こそうと思ったらしいが、
起こすと絶対に怖い映画嫌いの私に「消せ」と言われるので、
考えた挙句、ひとりで怖い方を選んだらしい。

11月13日(土) 晴れのち曇り 

ピザ大会


朝から私は掃除・洗濯、夫は今晩のピザ生地を仕込む。
注文していた月桂樹の木が届いた。なかなかいい。昼前に、
ご近所夫婦に車で拾ってもらい、一緒に出掛ける。
行きも帰りも大渋滞。東京で、車で出掛けるのは難と知る。
夜はみんながやって来て、ピザ大会。
私は簡単なサラダなどの野菜ものとピザの具担当、夫はピザとパスタ担当。
お腹を空かせた友人のために、超特急で作った。
はじめはどうなることやらと思っていたが、みんな「おいしいやん!!」
と喜んでくれた。「もう、めんどくさいし鍋でええか〜」と言っていたのに、
「みんな喜んでくれたよなあ。やってよかったなあ。」と、
私たち夫婦だけひと仕事成し遂げた気分になる。
みんな明日の朝早くから、出掛ける予定があるというのに、
食事と話は夜遅くまで続いた。

11月14日(日) くもり
寒かったらしい(一歩も外へ出ていないので知らない)

冷蔵庫の残り物の鍋


朝7時台に、昨日泊まった2人を送り出す。
玄関で「気をつけて」と言うと、友人に「あまり飲みすぎないように」と返された。
確かに、最近お酒の量が多い。
しばらく、控えようと心に決める。それから、昼前まで寝る。
起きると、夫はサッカーに行ってしまい、いない。
ひとり片付けをしてから、「今日はのんびりしよう」と決め、
ずっと毛布に包まってテレビの前に転がっていた。
久々に、映画を丸々1本観た。しょうもないイタリアの映画だった。
セリフが多すぎて、字幕を読むのに目が離せず疲れた。ご
はんを作る気がしないので、外に食べに行くことにしたが、
それすらめんどくさくて、冷蔵庫の中のものを掻き集めて鍋にした。
肉なし、ちくわ入りの水炊きだったが、おなかに染み渡って、
あったかくて、とてもおいしかった。
最後はうどんの取り合いとなる。

11月15日(月) 雨、夕方陽射し差す

かじきマグロのごま焼き(大根おろし)、かぶと豚肉の牛乳味噌汁、
かぼちゃとクレソンのサラダ、納豆(葱、白ごま、紅生姜)、玄米


最近夫は、おならばっかりする。目にしみるほど臭くてたまらん。
時には、臭さで朝起こされる。屈辱。寝る前、
えらくおもしろくて笑った記憶があるが、なんでか思い出せない。

11月16日(火) 晴れ

青じそとバジルのスパゲッテイー、里芋とベーコンのグラタン、
かぼちゃスープ、クレソンとルッコラのサラダ


石井好子さんの「東京の空の下、オムレツのにおいは流れる」
という料理エッセイを読んでいる。
読んでるだけで、生唾がわいてきて、料理をする気がみなぎる。
今日はそこに書いてあったかぼちゃのスープを再現してみた。
と言っても、切って皮をむいたかぼちゃを、ひたひたの牛乳で茹でて、
ミキサーにかけて、塩で味つけしただけ。
なんと簡単。なんとおいしい。
しかも、バターも生クリームも入らず健康的。

11月17日(水) 晴れ

買ってきたコロッケ(つけあわせにルッコラ)、ふろふき大根(柚子味噌)、
トマトと卵の炒め物、豆腐とワカメと小葱のみそ汁、ゆかりごはん


今晩はテレビでサッカーがあるので、急いで帰って、キックオフに間に合うよう、
嵐のごとく夕飯の支度。料理の鉄人のよう(間に合わなかったが)。
珍しく、夫も間に合った。試合は日本が勝ったものの、内容はさんざん。
夫、「見んと寝たらよかった」と。
夫は、携帯電話がぶっ壊れてしまい、誰の連絡先も分からなくなったと不機嫌。
しかし、次の瞬間には、「新しいケータイどんなんにしようかな〜。
めっちゃカッコええのにしよう。携帯人生やり直しや。」と上機嫌になっている。
切り替えの早いこと!!
こんな性格うらやましいと思いながら、
すっかり通信機器に依存してしまっている自分はいけないと思う。

11月18日(木) くもり後雨 寒い

鶏肉とゆでたまごのバルサミコ醤油煮(つけあわせにルッコラ)、
かぼちゃとさつまいものごまクリームチーズ和え、
大根の梅和え、小ねぎと豆腐のみそ汁、玄米


寒いので、ヒーターをつける。

11月19日(金) 曇天のち雨

買ってきたおにぎりと鍋焼きうどん


今晩は「ほうれん草カレーにしよう」と、買い物をして帰ったが、
急に電池が切れてしまい、何もする気がせず、夕飯も作らず、
毛布ぐるぐるでうずくまってしまった。
「やりたくない日はやらんでいい」と
夫はコンビにで買ってきたうどんを作ってくれた。
心にしみるおいしさ。なんて、やさしい。

11月20日(土) 快晴
美味の宿


今日は私の誕生日で、山梨の大月にある温泉宿に行く。
昨夜、近所に車を借りた。昼間は富士山を見に行く予定。
朝早めに出発しようと思ったが、早起きできず、10時頃になる。
とりあえず、河口湖を目指した。予想していた渋滞は全くなかった。
天気がよく、西へ向かうほど山々が紅葉で色づいていった。
古いCDをかけて、歌って行った。途中、早速、雪を被った富士が見えると、
ぞっとした。河口湖は、観光名所というのにあまりにもさびれていて、
来ている人がみんなわけあり風に見える。いかにもさびれた食堂で昼食。
カツカレー(夫)、名物のほうとう定食(妻)、わかさぎの天ぷら。
「わかさぎ」は漢字で「若魚」と書くと思っていたら、「公魚」だった。
カツカレーは1500円(ふつうのカレーは750円)もした。
まあ、それなりのカツがのっていた。
途中、入ってきたおじさんが店員に「すっぽんラーメンはすぐできますか?」と。
そんな変なもん、すぐできるわけない。結局、親子丼を食べていた。
2階にある食堂から降りると、店の入り口でおじさん2人がイノシシを
解体していた。皮を剥いでいた。ごはんを食べた後でよかったと。
夫は犬かと思ったらしい。少しだけ散歩して、車に乗って富士五湖の四湖めぐり。
河口湖、西湖、精進湖、本栖湖。観るたびに富士山の表情は変わる。
「できるだけ山に近づいてみよう」と、山の見える方へ車を走らせた。
山の麓は牛小屋がたくさんあった。宗教施設みたいなのもあった。
こんなによい景色なのに、誰も観光客がいないのがおかしい。
夕方の時間に合わせて、大月の小さな温泉宿に向かう。
実はここに来るのはこの1年で3回目。ニホンコンに教えてもらい、
ごはんがおいしいので気に入っている。看板には「美味の宿」と書いている。
客は年配の人ばかり。温泉と書いているが、厳密には鉱泉で、
はっきり言って、お風呂は小さいし期待できない。
でも、行きたくなるところ。夕飯前にひとっ風呂浴びた。
夫は上手く浴衣を着こなせず、何度も帯を締めなおす。
本人曰く、腹が出てないかららしい。夕飯は季節の味覚折々の料理で、
おなじみのものもあれば、はじめて食べるものもあった。
囲炉裏のある個室でいただく。はちきれそうなくらい満腹になる。
ゆっくり話しながら食べていたら(何を話していたのか忘れてしまったが)、
最後の客となってしまった。もう一度お風呂に行こうと思っていたが、
すぐに寝てしまった。私は、車で寝てたら温泉に着いて、
何もせずにお風呂に入って、ごはんが用意されて、
満腹で部屋に戻ったらお布団が敷かれていて、とても嬉しかった。
何もしないしあわせ。とても嬉しい誕生日の贈り物。


11月21日(日) 快晴

豚肉とほうれん草だけのお鍋、大根と厚揚げの煮物、大根葉とベーコンのまぜごはん

朝風呂はおばあちゃんだらけ。
健康によいものの情報交換をしているが、
声が大きくてうるさいので全然ゆっくりできない
。夫はひとり貸切で泳いだらしい。おいしい朝食を食べて、宿を後にする。
今日の富士山は、裾の雪のない部分が雲に覆われていて、真っ白。
合成写真のように見えた。近くの山の林の中で、
手工芸品の青空市みたいなのがやっていたので行った。
お皿と鉢を買う。いちおう大月の観光名所の「猿橋」にも寄る。
思ったよりすごい渓谷で、紅葉もしていてきれいだった。
帰りの車の中、私はずっと寝ていた。
ケーキを買って帰り、昼からは家でのんびりした。


11月22日(月) 快晴

麻婆豆腐、かきたま味噌汁、大根とハムときゅうりの千切りサラダ
(ごま油、塩、黒胡椒)、大根と厚揚げの煮物(昨日の残り)

今晩は夫に麻婆豆腐をしてもらう予定だったが、
会社からなかなか帰って来ず。仕方なく私が作る。
夫は、機嫌悪い私に気を使っているのか「おいしい」を連発する。
意地悪して「マーボーの素で作った。そりゃ美味しいわな」と言ってやった
(ほんとはマーボーの素は使ってないと、後で白状する)。


11月23日(火) 快晴 勤労感謝の日

鍋でパエリヤ(ほとんど夫作)、クレソンときゅうりのサラダ

朝、テルコックからダンボール箱が届く。
中身は私の誕生日祝いにお手製のクロワッサン、その他諸々。
前々から「送って」と言っていたので、とてもうれしい。
早速、朝食にいただく。ほんとにおいしいクロワッサン。
サクサクのパイみたいな軽すぎるクロワッサンと違うので、
ちゃんとごはんにもなる。
パン作りのライバルの夫、素直に「負けたわ」と。
年末に向け、早々と物置のそうじをした。ホットカーペットも出した。
早速、ホカホカの上で昼寝をし、気が付くと外は真っ暗だった。

11月24日(水) 快晴

飲み会(夫)、スーパーのお弁当(妻)

今日はごはんを作らなくてもいいので、会社の帰り、久々に映画を観た。
映画館がなかなか見付からず、焦る。
やっぱり東京の地理は分からない。地図を見ても分からない。
「やさしい嘘」というグルジアが舞台でおばあちゃんが主役の映画。
帰ると電気がついていたので、消し忘れかと思って中に入ると、
夫が意外にも早く帰っていて、
脱いだものはほったらかしでパンツでひっくり返っていた。

11月25日(木) 晴れ

外食

夫、携帯を新しくして大ハリキリだが、私が持って離さないので、すねる。

11月26日(金) うすぐもり 木枯らし1号

鯵の開き(大根おろし)、蒸し野菜(にんじん、かぼちゃ、さつまいも)の
豆腐ソースかけ、ほうれん草のごま和え、納豆(葱、白ごま、紅生姜)、
玉ねぎとわかめのみそ汁、玄米

今日は何をやってもほんまにあかんついてない日だった。極めつけは新聞屋のおっさん。もう二度と来て欲しくない。怒るのは、損。疲れる。

【作り方】

豚肉とほうれん草だけのお鍋

材料:豚肉薄切り200g〜(しゃぶしゃぶ用)、ほうれん草1束〜、
昆布だし(適量)、酒、柚子ポン、七味、うどん

土鍋に昆布だしを沸騰させて、酒をドボドボたくさん加えて煮る。
あとは、豚肉とほうれん草をそのだしでグツグツし、
柚子ポン(七味をお好み量加える)で食べる。
最後にうどんを入れて、同じ柚子ポンで食べる。

これは私が知人に教えていただいた簡単でおいしいお鍋。
うちの母はたいそう気に入り、実家にいるときは冬になるとよく食べた。
ほうれん草はあまり茹ですぎない方がおいしいと思う。
ほうれん草の根っこの付け根の赤い部分も甘くておいしいので、
よく洗って捨てずに食べる。豚肉はだしにお酒をたくさん入れているので、
固くならない。ほうれん草は2人なら大束1つペロリ。
おすすめは酸っぱ目の「旭ポンズ」。
でも、東京では売っているのを見たことがない。
この前は、ミツカンの「柚子ポン」ですると、少し甘かった。



それではまた再来週!



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