ムトープレゼンツ「フチドル」
第27回 〜KZY〜
みなさんこんにちわー。すっかり、桜も散ってしまった今日このごろ。
北海道とかってまだ咲いてんのかなあ。
「回転寿司」って行きますか?僕ときどき行きます。なんつうかなあ、
オナカめちゃめちゃ減ったときに、待たずに食べられるわけじゃないですか。
究極のファストフードですよ。まあ、そんなハラ減ってなくても行くけども。
僕がちっちゃいころ、多分、回転寿司の草創期かな、
子どもながらに、すっごいマズかったのを覚えています。
僕の回転寿司初体験の場を提供してくれた親が「マズいなあ」って言ったのも覚えていて、
それっきりしばらく、っつうか、それっきりか、
親と回転寿司に行ってないような気がします。
昔、回転寿司っつったら、寿司の載ってるお皿の柄で、
値段が違ってましたよね。今もありますね。
でも、最近は、もう全部130円!とか、全部100円!
っつうのが多くなりましたね。いいことです。
あ、なんかさ、回転寿司っていちいち書くのめんどくさいんで、省略しましょ。
えっとー、じゃあ、以下KZ(ケーズィー)ね。
で、このあいだの日曜日、ある人に「ジャージ買うの付き合って」って
誘われたんで、付き合いました。運動なんかしないから、
ジャージとか持ってなかったんだけど、半ば強制的に野球チームに入れられてしまって、
練習とかしないといけなくなってジャージが必要になったようです。
ジャージってみんな持ってるんですかね?
ま、そんなことはともかく、その帰りに二人でご飯を食べることにして、
なんにすっかなあ、って考えてたら、ぱっとKZが浮かんだので、KZにしました。
車を走らせて、目的の店(っつうほどのもんじゃないけれども・・・)
の前まで行ったんだけど、なんかハラヘリ具合が足りなかったので、
Uターンしてバッティングセンターに。
僕はどちらかっつうと、ボウリングの方がよかったのだけれど、
彼が野球用にジャージも買ったということで、バッティングセンターに。
ひとり3回(3球じゃなくてね、なんつうの、3ゲーム?)
打って、汗もかいたので、再び目的のKZ屋(以下KZYね)へ。
なんで、その店かというと、全品一皿100円で、そこそこおいしいからです。
で、もう夜8時を過ぎてたと思うんだけど、
座りきれないお客さんが並んでいる状態。
30分くらい待ちました。ぜんぜんファストフードじゃない。
その待ってる時間に素敵な発見。一緒に行った彼が
「ちょっと、見て、見て、あのこ」って言うもんで、てっきり、
よっぽどかわいいアノ娘だと思って彼の目線を追っていくと、
小学校中学年くらいの男の子。でも、彼の言わんとすることはすぐに分かりました。
その小学生の彼ね、違うんですよ、明かに、食いっぷりが。
頬張るとか、そんな無邪気なもんではないんですよ。
あのね、厳しいんですよ、食べ方が。
寿司に対する、こだわりを持っている、職人的な厳しさを感じたんですよ。
大人みたいな食べ方。素手で食う。
まあ、素手で食べるの、本来、大人ならばKZYでは避けたい
食べ方ではあるけれど、彼はね、違うね。意志を持って食べてる。
で、ゆっくり一つのネタを味わった後、次のネタを見る目が違う。
小学生くらいだったら、とりあえず、食べたい物にすぐに手を出してしまう。
ところが、彼はもう既に、小学生ながらネタを吟味しているんですよ。
その目は、もう30年くらい築地に通った寿司職人の目ですよ。
あ、築地の寿司職人とか知らないけどね、多分ね。
彼は、きっと大物になる。将来、いや、近い将来、
日本の寿司界を背負って立つ人になる!ってまあ、KZYでの話なんだけどね。
で、僕らにも順番が回ってきて、席に着きました。
もう、運動もして、オナカがすごく減ってたので、
座った瞬間に回ってる寿司をひとつ取りました。
僕はね、KZYで注文をするタイプの人間です。平気です。
なぜ、注文をするかっつうとですね、僕、同じネタを何皿も食べる人間なんです。
だから、何皿も同じネタが回っていないときなんかは、注文します。
鮮度どうこうっていうこだわりはあんまりないです。
で、一緒に行った彼は、寿司奉行で、僕の割り当ての寿司にまで、
しょうゆをかけてくれるんです。「まあ、まあ、まかせて、まかせて。」とかいいながら。
すっごい、迷惑ですが、奉行にはさからえませんでした。
で、なんかね、そこのKZYなんだか、とっても暑くて、
もう、座ってしばらくして汗だらだら。
深刻なくらい暑くて、ヤセの大食いの彼も
「なんか、もうちっとも流れる寿司に興味がない。アイスが食いたい。」って言ってました。
僕ら、すぐに、Tシャツ姿になって、寿司屋で、ぐったりしてしまいました。
そんなみっともない姿で、友人に遭ってしまいました。
普通の寿司屋さんで人と遭っても、なんちゅうことないのに、
寿司が回っているというだけで、ちょっとした羞恥心が生まれてしまいます。
いけないことです。
しかも、友人というか、もうね、親友なんですよ。
こんど、結婚する相手を連れて来たんですね。きっと向こうも恥ずかしかったと思います。
親友なのにほとんどしゃべりませんでした。
暑いのと、いたたまれなさで、KZYをあとにしました。
でもね、KZ好きです。こんどみんなで行きましょうね。
僕が寿司奉行しますんで。「はい、ここでガリをひと口!」とか言いますんで。
それでもよければご一緒しませんか?
久々に商品開発でもしようかなあ。次世代ケータイは、もう提案したからなあ。
次世代回転フード。
回転鍋とか、回転すき焼きの店ってあるんですよね、たしか。
具が回ってるっていうやつ。天ぷらもたしかあったような。
あ、あと、KZYが早朝、出勤前のサラリーマン相手に、寿司のかわりに、
朝ごはんのおかずを回してるっていうのも、むかしテレビでやってたなあ。
じゃあ、あと何があるかなあ。回転タコ焼き屋とかどうかなあ。
ダメだなあ、タコ焼き自体を誰が回転させるのかが、問題だ。
あのアイスピックみたいので。
ぜんぜん違うけど、寿司でもいいけど、客席が回るのはどうかなあ。
あ、やっぱ駄目だ、問題あるなあ。
なんかないかなあ。回転チーズフォンデュ屋。回転わたがし屋。すごいダメっぽい。
回転流しそうめん屋。もう、取りづらくてしょうがないか。
回転納豆屋。となりの人にすっごい迷惑っぽい。
前を流れる納豆を箸で取る。ああ、すごいイヤだ。
あ!どうしよ。ヒットしちゃうわ。これ。全
国の回転フード界の人々にパクられるんだろうなあ。
「僕がケータイにカメラ付けたらいいのに」って言ったときみたいに。
どうしよ。
まあ、いいや。発表します!(ドラムロールね)
ジャン!
回転わんこそば屋!
ああ、言っちゃったぁ。
おばちゃんたちが回るのね。「はい、どんどん。」とかいいながら。
「もう、10周しちゃった」とかいうのね。
あれ、でも、これお客さん一度に一人だけだな。
回転率が悪いな、回転してるけどさ・・・・。
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