前回、チョーさんの事に触れたと思ったら、もう一人のチョーさんが亡くなられました。
突然ですが、私はドリフ派です。
私たちが小学生の頃、土曜8時は「ひょうきん族」を見ていた人の方が多かったと思います。
実際、月曜の話題は「タケちゃんマン」や「ブラックデビル」の話題で持ち切りでした。
当時テレビっ子世代、カギっ子、ゲームキッズ等の走りだった80年代において、時代錯誤も甚だしい厳格な家風で育った私は、
ゲームはもちろんのこと、テレビは1週間に1時間のみ、他の日は8時に消灯!という自衛官のような生活を強いられていたのです。
そんな私が1週間に1度の番組に選んでいたのが「ドリフ大爆笑」でした。
いかりや長介氏はドリフにおいて、なくてはならない常識派。みんなのお父さんでした。
小学生時代に笑いの中で様々な事を教えてもらった気がします。
そんないかりやさんが先日亡くなられました。
「ワンダフルライフ」 是枝裕和 監督
この映画を初めて見たのは大学の頃。父を亡くし、死生観についてよく考えていた頃でした。
人は死んだら1週間で自分がずっと忘れずにいたいワンシーンを映画にして、その思い出の中で生き続ける。
この設定は私の死についての考え方を大きく変えました。
あ、死ぬことは何も恐いことばかりでもないんだ。
そう思わせてくれる作品でした。
劇中、それぞれが自分の思い出の選択をして行く中で、父ならどの思い出を選んだろう?・・・そればかり考えてしまいました。
どうしても知りたくなり母に勧めた所、こういう感想がメールで届きました。
「お父さんならきっと、お前が生まれた報告を聞いて、大阪から帰ってきてる新幹線の車中を選んでると思います。」
母は実家で私を出産したので、当時大阪で働いていた父は出産の報告を聞いて新幹線で駆け付ける際、どうしても顔がニヤけてしかたなかったというエピソードがあったと、その時初めて聞きました。
どうしても涙が止まらなかったことを覚えています。
いかりやさん、あなたはどんな思い出を選んだのですか?
ドリフで爆笑の渦にいるときですか?
ビートルズの前座でベースを弾いている時ですか?
それとも・・・・