其の14「結婚前夜」


バレンタインですねぇ。
世の中がお菓子メーカーの陰謀に踊らされている頃、いつぞやも触れましたが、私は実家にて妹の結婚式に出席していました。そう結婚したのですよ。ついに。
・・・いや、ありがとうございます。・・・あ、恐れ入ります。

何度か言ってますが、我が家は父を早くに亡くしているため、普通父親が担当する仕事の大概をやらされました。長男の宿命です。バージンロードはさすがに新郎より若い僕がやるのもおかしな話なので、おじいちゃんにやってもらいましたけどね。結婚式のエピソードはまだまだ出てきますが、今回はそのちょっと前の話。

「のび太の結婚前夜」 藤子不二雄 原作

このアニメ、見ました?結構最近に劇場版として制作されたものなので、意外と見ていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。ドラえもんの数あるストーリーのなかでも、泣ける話ベスト3に入る名作。しずかちゃんと本当に結婚できるのか心配になったのび太くんが自分の結婚式の前日にタイムマシンで確かめに行くというエピソード。

この中のしずかちゃんとしずかちゃんのお父さんの会話、最高です。しずかちゃんが、「お父さん、私お嫁に行くのやめる。お父さん達にもらってばかりで何もお返ししてない。」と言った後、お父さんは

「そんなことはないんだよ。最初の贈り物は君が生まれてきてくれたことだ。」

・・・あ、やばい泣きそうだ・・・。

こういう話は弱いです。本当に。

さてさて我が家のしずかちゃんは、どんな結婚前夜を迎えるのか?そんな事を思いつつ東京から前日に帰郷すると、なにやらバタバタしていました。あっちいったりこっちいったり。なんかごちそうでもあるのかと思いきや、いつもどおりの質素なお食事。しかもバラバラに。

あれ?なんか違うくない?ところで本人(妹)は?

なんだか相手先の家に挨拶やら、ご祝儀をもっていったりでいやしない。遅くに戻ってきたかと思えばすぐ爆睡。

あれ?なんか無いの?こう・・・ねぇ。

我が妹ながらその豪胆さに半ばあきれつつ感心してしまいました。

まぁとにもかくにも結婚するんだよ。いいじゃないか、今日位は好きにさせてやろう。そんな風にフツフツと沸き上がる兄心を押さえつつ、床につきました。

その翌日の話はまた次回にでも。

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