第26回
うまいものを たべていきる のはなし
サカシタニホンコンは、食べることが大好き。
どのくらい好きかというと
一生であと何食食べられるかを計算するくらい。
例えばの話だ。
あと50年生きるとして
そこで食べられるメインの「お夕飯」は何回食べられるか?
1日1食×365日=365食
365食×50年=18250食
18250食なわけですよ。
それを「そんなに!」と思うか「それだけ!」と思うかは
人それぞれなんだけど、確かなのは、私たちは、
食べていながらも、確実に、限りあるご飯の回数を「食いつぶしている」わけなのね。
そう思うと、みすみすマズイもんは食べてられないのだ。
最近不規則な生活が続いていたニホンコン。
仕事が深夜になることがあったりで、
夜中3時に六本木(ニホンコンはこんなところにオフィスがあるのだ)
の中華料理やさんに行ったりした。
もう、周りのお客が飲んだくれリーマンの3次会みたいなのか、
和服のちょっと年増のママのお店後、みたいなのしかいないわけよ。
いかんよね、こういう食生活。
そんな毒素を振払うかのように、週末には
友人夫婦と
「てるこっく」
のレシピフルコースを作りました。
ま、私は友人夫婦に作ってもらうのを提案し、
それができるのを待ちながらレポート用と、パチパチ写真を撮っていたわけなのですが。
メニューは以下の通り
● 砂肝入りサラダ
● 鱈と野菜〜マヨネーズの調べ〜
● 豚バラ肉のブロシェット
● クレープ
詳しくは、別途レポートを書くので、多くは語れない。
ただ、語れるのは、唯一
「すごく美味しかった」
のみ。
友人夫婦はとっても食に対して貪欲で、
奥様はもとより料理好きで、いろんなところから
レシピを集めては、作っている模様。
旦那さんは週末には必ずパンを焼くんですが、
そこいらへんのパン屋に負けないくらい、ウマイこと、ウマイこと。
美味しいものを食べたいという欲って
すごいもので、最後には全員総出でお手伝い。
普段だったら、途中で「プシュッ」とあけてしまうビールも
我慢して、せっせとマヨネーズなぞかき混ぜたりしてました。
思ったのは
食生活って生活や気持ちを、いとも簡単に豊かにしてしまうものなんだ、と。
また、毎日必ず「食」とは接するわけだから、
日常で一番身近に幸せを感じられ、
それを作るにあたっては、ゼロからイチに創りあげるクリエイティブが存在する、
と思いました。
近日中にレポートをあげるので、ぜひみなさん作ってみては如何ですか?
幸せがなんぞやが分かる気がします。すくなくとも私は「食の神様」と握手した気分。
あとは、気になるお会計。
4人で食して1人「2000円」でこのフルコースを堪能。
多分お外にでたら、ワインを入れて6000円コースと見ている。
「銭の神様」ともハグした気分で、ホクホクしながら家路についた。
最後に、ニホンコンがネパールで食した、食トホホ話を少し。
ネパールの「ダルバート」を紹介しよう。
インドでいうと「ターリー」といい、ま、いわゆる庶民の定食みたいなもの。
これが、びっくりするほどイケてなくて。
また行きたいと思う反面、これを食べると思うと、ぞっとして行きたくない。
しかも、真ん中はカレーかと思いきや、豆スープみたいなもん。
日本でいうスープを100倍薄めた感じ。すでに「ひゃ〜」なのだ。
そんで、左から、辛いの、甘いの、酸っぱいの。以上。
値段は、日本円で20円〜30円そこそこか。
ま、値段が値段なだけに、文句もいえないのだが。
食べ方はこうだ
まず豆スープをご飯に「ぶっかける」
これはネコマンマ風にちょっとイケナイ美味しい食べ方?と思いきや。
ぶっかける理由が「うまいから」ではなく
「ぶっかけないと米がパサパサで余計マズイ」からなのだ。
「・・・・・」
で、甘いの辛いの酸っぱいのをそれぞれ手にとって、器用に手で丸めながら、
ひたひたになった米と一緒に食らう。
読んでも分かるが、微塵にもウマそうな気配が感じられない。
早く胃にかき込んでさっさと帰りたいところだったのだが・・・
もっと恐ろしいことがこの後店内で待っていた。
数人の店員さんが、それぞれスープ係、ご飯係、辛いの係、甘いの係、酸っぱいの係、
というように大きなボールを抱えて店内をウロウロ、グルグルしているのである。
「げ、もしかして」
予感は的中。
食べ放題っていうか、いる、いらないに関わらず、量が少なくなると、
どこからともなくやってきて、半強制的に「ささっ」と盛られるのである。
断ったら反対に「いやー、もっと食べなって」みたいなことを言われ、
その隙にまた「ささっ」と盛られているから涙なのだ。
たかが20円30円ほどのご飯でこれだけトホホな思いをする日本人と
たかが20円30円でこんだけ食わせて儲けが出てるかも不明なネパール人。
あくなき戦いが、今日もあの店で続けられてることは、容易に想像が着く。
10月7日 サカシタニホンコン
Kaori Sakashita Presents [ サカシタニホンコン ]
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