第25回 からだがしほん のはなし 〜インド篇〜

普段健康なサカシタニホンコンなのだが
先週は「急性扁桃炎」なるものにかかり
39度近い熱を出して寝込んでしまった。

心配してくださったみなさん、ありがとうございます。

んで、思ったのだ。

「健康第一」と。

体が健康でないと、心もひより
心がひよると、何もうみ出せなくなるのですね。
当たり前なんだけど、こんなことをぼんやり思いながら、天井を睨んでました。

サカシタニホンコンは、普段はとっても頑丈。
ま、5年間も異国の地を這いつくばっていたのだから、ひ弱なワケがないのだ。
虫歯を患う以外は、大病をしたことがないので、健康には自信がある。

そのニホンコンの健康優良さが、いかんなく発揮されたのが、まさにあの場所

「インド」

だったのだ。



ニホンコンは、2000年に香港を離れることを決意し、
それから日本に帰るまで、3ヶ月ほど、インドとネパールをブラブラしていたのだ。

元々、タイあたりで3週間くらい遊んで帰ろうと思ったのだが、
ブラリと歩いていた道の看板に

「バンコク〜カルカッタ往復 1年間オープンチケット 2万7千円」

これを見た瞬間に、頭の中のスイッチが「カッチン」と鳴った。
あっさりと路線を変更し、そこから3ヶ月、インドという土地と戦っていたのである。

一言で言うと
インドは大変な国である。
その大変さは、チャイナの比じゃない。

特に、衛生面が。

お腹を壊すなんてのは、まだ甘いほう。
よく見かけたのは、3人組で1人がぶっ倒れてしまい、動くに動けず状態のグループ。
あとは、知り合いでもいたが、そのまま病院行きだったり、
親切なインド人に囲まれて、そのご家庭で幸せな療養生活を送っていたり。

たいがいの旅行客が、体調不良を抱えながら、旅を続けているのである。

すさまじい国、インド。
私もお金持ち旅行客ではなかった為、ご飯はホント、
「そこいらへん」で食べることが多いのだが、隣で食べていた男の子で、
そのままうずくまってしまったり。
(ちなみに、ニホンコンはその子の残したオムレツをいただいた)

ウソかマコトか知らないがカレーにウ●コが入っていたって話を何度か聞いたことがある
(そんなの究極の選択以外ありえんと思ったが)。

しかも、インドカレーなるものは、
日本のステキなインド料理やさんで食べるから美味しいわけであって、
インドの道ばたなんぞにあるカレー屋さんがあの味で「あるわけがない」。

常温だし。
これ、あの灼熱の国、インドで考えたら、美味しいワケもないし、
そりゃヘンな味もするだろ、と。

食でやられてしまう人もいれば、何やら現地の変な病気にかかったりする人もいる。

泊まっているドミトリーでのこと。
横のベッドに寝ていた欧米人の女性は、マザーテレサの施設でボランティア中、
現地人より病気をもらってしまい、ひどい高熱が続いていた。
毎日ヨーグルトしか食べられず、最後は周りが心配する中、
現地のお医者さんが駆け付け、そのままどこかに連れていかれていた。

今こうして記憶をたどりながら書いていても、昨日のことのように思い出せる
あのうす汚いドミトリー、固いベッド、うすっぺらい毛布。
あの場所で終始元気で動き回っていた自分を よく頑張ったと 今はほめてあげたい。

普段健康な人こそ、病気にかかったときの落胆は大きいと思う。
ニホンコンがまさにその例で、「あれもしたい これもしたい」と
毎日ドンドン予定を入れていたのが、体と相談しながら、
これはするけど、これはしない、と選択せざるをえなくなるから。

これは辛い。
普段150%で生きているってのに、70%くらいにセーブしろってのだから。

サカシタニホンコンは、改めて痛感した。
健康であるから、今写真が撮れることに感謝し
健康なうちにやれることはしなくては、と。

平穏無事な毎日の中で、すこしヒリヒリした。



9月30日 サカシタニホンコン


Kaori Sakashita Presents [ サカシタニホンコン ]
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