先日、自転車に乗っていて思い切りコケた。
誰もボケていないのに、コケた。
それは、それは、実にいさぎのよいコケ方だった。
都会は冷たい人が多いというが、そんな事はない。
皆、ぶちまかれた荷物を拾ってくれたり、「大丈夫?」と声をかけてくれたした。
だが、屈辱だった。
人間ウォッチングを趣味としている私がウォッチングされてしまったのだ。
その場を早々と立ち去ろうとする私の視界の隅に、チラリと人々の笑う顔が目に入った。
その時、恥ずかしさと情けなさで赤面するナイーブなナツミAの一方で、
「これはイケる!」とナツミBの芸人魂がささやいた。
翌日、会社に行き、傷だらけの体を見て、問いかけてくる同僚から大爆笑を得たのは
言うまでも無い。
身を挺して、笑いをとる。
私の体の傷は笑いの勲章なわけである。
もし痕が残るようなら、いつか我が子に教えてあげるのだ。
「この傷はね、お母様の勲章なのよ。」と。
さて、今回はネプチューンである。
その中でも婚約破棄ネタはお気に入りの一品である。
まさに抱腹絶倒であった。
私がこのネタを初めて見たのは、まだネプチューンが今ほど売れていない頃で、
期待の新人が出てきたと熱い眼差しで見つめていたのを憶えている。
堀健は相変わらずカミカミだったが、確かに天才の片鱗を見せていた。
泰造のキャラ作りも、名倉の間もなかなかのものだった。
数年後、彼らが少し売れ出した頃に同じネタを見たが、当時のいきおいや必死さがなく
同じネタかと目を疑うほどの出来だった。
だが、その頃の必死さはなくなったものの、彼らはいい芸人だと思う。
特に堀健の発想力は群を抜いている。
歌なんかも出しちゃったりしているが、今後も人気に流されずに芸人として頑張っていただきたい。
ではここで、今週のマメ知識。
傷は乾燥させないで、ラップで密封させて治すのが痕を残さずにきれいに治すコツらしい。
ためしてガッテンで言っていたそうだ。
さあ!皆さんも、ためしてガッテン!
千田なつみ Presents [ 笑い道]
All rights reserved by 千田なつみ & SAKRA 2003