ご無沙汰してしまいました。れいじです。
えぇ、前回弟の話をしたばかりですが、ぼくには実は妹もいます。妹は5つ下でまだ大学生なのですが、来年の2月に結婚が決まっています。初めてその話を聞いた時、びっくりしてものも言えなかったんですけど、改めて深呼吸して考えてみると時間の流れの早さに愕然としましたね。
おいおい、もうそんなに経っちゃったの?
なんか宿題を後回しにして遊び回って、気付いたらもう8月31日だった小学校の時以来のあの感覚に襲われましたよ。
東京で暮らしてると時間は早いとよく言いますが、どっこい田舎も早いじゃないか。
でも本当は、それぞれの人にあった時間感覚っていうのがあると思います。生き急ぐように過ごす人もいれば、そうでない人もいる。いつも早足の人だって、少し疲れて立ち止まることだってあるし、本当は足の遅いあの子が、焦って転ぶこともしばしば。
なんか、周りと同じペースで進むことを脅迫観念的に押し付けられがちな現代です。たまに疲れた時に読みたくなる漫画をご紹介します。
「ヨコハマ買い出し紀行」 芦奈野ひとし 著
みなさんアンビエント・ミュージックというジャンルをご存じでしょうか?
詳しいことはboucyで千田せんせいに解説していただくとして、要は環境音楽のようなもの。自然に、その時間や空間に溶け込んで変な主張を押し付けるでもなく、ゆらゆらと・・・
漫画を手にしている時点で全く意識や主張がないことはないので、厳密にはアンビエントなわけではないのですが、この本を読んで初めて受けた印象がこれ。アンビエント。
主人公も、それを取り巻く人間も、それを取りなす世界も、すべて肩の力が抜けて自然体な感じ。
一話のページ数も普通の連載ものより少なく、これまた自然に流れるように。でもすごいなぁと思わせるのが、その世界の圧倒的なリアリティ。ちょっとSFな設定にも関わらず、まったくわざとらしいことなく、説明的にもならないこと。ちょっとした台詞も、そのキャラクターが自発的にしゃべっているように感じます。「キャラがたってる」と言われるやつでしょうか。
最近忙しいやら、慌ただしいやらで忘れがちな、毎日のちょっとした変化や成長を楽しんで生きるということ。そんなことを思い起こさせる作品です。コーヒーでも飲みながら、日が沈む直前のテロテロの時間とともに読みたい本です。
これを読めば妹に説教してやろうかなんて気持ちは収まるかなと思ったけど・・・・早いと思うなぁお兄ちゃんは。
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