芸人は笑われているのではなく、笑わせているのである。
だから「天然ボケ」と呼ばれる人々がいるが、そんなものは芸人にとって言語道断である。
「天然ボケ」など、かわいらしいアイドルにでも任せておけば良いのだ。
芸人と名乗る以上、プロなのだから、技を駆使して笑わせるべきである。
お笑いをするにあたり、まず「つかみ」というのは、とても重要なキーポイントになる。
明石家さんまやダウンタウンのように「おもしろい!」と分かっていれば、人はつかまれなくても
注目するが、無名の若手芸人ではそうはいかない。
まず、客をつかんで自分の世界に引き込まなければならないのである。
ダチョウ倶楽部も言っている。
「つかみはオッケー!」と。
そしてつかんだら、あとは「間」と「センス」を駆使して一気に盛り上がり、「おち」である。
爆笑問題の漫才を見ていただければ、この一連の流れが比較的分かり易いかと思う。
彼らの漫才は勢いと共に一気にたたみ込むので世界に引き込まれ易いのだ。
この基本ができていなくとも、面白い作品は多々あるが、
若手芸人がこれをしてしまうとダラダラである。
爆笑問題の魅力は何にも囚われていない毒があるところだ。
それは相手が例え黒柳徹子であったとしても、然りである。
現在ポンキッキーズで爆チュー問題として出演しているが、子供番組にも関わらず
私にすら分からないような古い芸能人をもちだし、毒づいたりしている。
いいのだろうか。
*おすすめ*
「爆笑問題のハッピータイム」
毒舌は一般的にはあまり良くない事のように言われがちだが、笑いにとっては大切な舌である。
もちろん人を傷つけるものであってはならないが、笑ってしまえるような事なら良いと思う。
そんな私もまた、毒舌である。大親友のAちゃんも然りだ。
先日久しぶりに会った友人に「なんか前より(外見が)しっとりになった」と言われた。
すると、すかさず近くにいたAちゃんに「中身はますますドライだけどねぇ」と言われてしまった。
なかなかのナイスなツッコミである。
このようにツッコミとは多くが毒な場合が多い。
ただし、面白くなければただの中傷になってしまうので気をつけたい。
というわけで、今週の「ナイスツッコミ賞」を発表したいと思う。
内輪ネタになってしまうのだが、先日見かけた、会社での1コマである。
英語しか話せない海外の社員が警備員のおじさんに、会議室の場所を尋ねていた。
うまく説明ができなかったのか、実際に会議室まで連れて行くことにしたらしい。
その際「I'll show you to the meetingroom(会議室へご案内致します)」と言うのが妥当なのだが、
おじさんは英語が分からなかったのだろう。
低い声で「Follow me !」と言ってしまった。
その時、すかさず「おまえはジャンヌ・ダルクか!」とつっこんだ先輩に、
今週の「ナイスツッコミ賞」を贈りたい。
では、次回はピン芸人について語ろうと思う。