2002年ベストディスク第七位
第七位 mum/finally we are no one

彼らの音楽を初めて耳にしたのは、仕事中に流れていたFMからだった。午後、ちょうど会社が慌ただしくなりだしたときに、彼らの音が室内を漂った。
そう漂ったのだ。流れて通り過ぎて行くのではなく、時間も空間もその音の中に吸収しながら、少しこもったシンセの音が、かすれて消えそうな歌声が、僕の体の中までも漂った。そしてその音のある空間を、緩やかで美しいものへと変え、音が流れていく時間を愛しくさせた。強く感動させる曲ではないが、心に漂う音楽。
すばらしい。

彼らは最近話題の北欧出身のバンドだ。実際、スカンジナビアには行ったことはないが、きっと美しい所なんだろうなと、彼らの音を聴いていると思う。
レイハラカミ、竹村延和が好きな方におすすめします。

ライブの音がありましたので聞いてみてください。

yasuhiro chida

Jan.24.2002